塗工紙対応・大容量給紙装置~アート紙やコート紙でも安定に搬送~

近年、印刷のオンデマンド化(POD)の市場ニーズの高まりに伴い、その出力機器としての仕様を兼ね備えた、低価格で小型、高速なカラーMFPの開発が求められています。そのようなPOD向けMFPでは塗工紙を安定高速に搬送する機能が必要であり、以下の技術を開発しました。

用紙捌き

斤量の高い塗工紙と斤量の低い塗工紙に対し、一定のエア捌き条件では安定した紙の分離が出来ません。
この対応として用紙側面ガイド内のファン吸気口をシャッターにより開閉し、一時的に風速を上げる技術を採用することで、用紙を上下に揺動させ、幅広い斤量の用紙に対して安定した捌き性能を実現しています。
Fig.1は機構の概略図、Fig.2はこの機構による風速の変化を示しています。

Fig.1 Fig.2

高湿化での用紙間密着力の低減

Fig.3 塗工紙は湿度の上昇に伴い用紙間の密着力が上昇し、用紙捌きが困難となります。Fig.3は塗工紙の種類による密着力の変化を示しています。この対応として相対湿度を下げるため、用紙収納部全体を湿度に応じて加熱、更に前述の風を用紙端面へ吹き付けることで用紙間を乾燥させています。この効果により用紙間の密着力を低減させ、環境を選ばず安定した用紙捌きを実現しています。

ローラ表面摩擦係数低下対応

気温が15℃以下になると塗工紙表層の塗工成分が剥がれやすくなり、この成分がローラ表面に固着、搬送力の低下が発生します。この対応としてローラの摩耗を促進させる工夫を取り入れています。常にローラ表面を研磨された状態にし、塗工成分付着防止効果と摩耗速度との両立を図り、環境に左右されない用紙送りを実現しています。Fig.4はその効果を示しています。

Fig.4

用紙送り信頼性対応

これらの技術を採用した大容量給紙装置には重送を未然に防ぐ為、超音波での重送検知機構、及び、用紙端面をセンサで検出し画像書き込み位置の補正をおこなう技術も搭載し、信頼性のある用紙搬送を実現しています。

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