分光輝度計測~近年、ディスプレイ市場では、FPD市場が拡大し、高品位・高画質化も進んでいます。それに伴い、画質を評価する計測技術も高精度化が要求されています。~

光源の分光エネルギー

私たち人間の目は、光を「光の三原色」の組み合わせとして感じていますが、光そのものは学校でのプリズムの実験で習うようにさまざまな成分(波長)の光が混ざったものです。人間の目は波長がおよそ400nm~700nmの光を感じることが出来ます。

しかし、人間の目は青・緑・赤の組み合わせでしか感じることが出来ないので、同じ「白い光」と見える太陽の光(図1)と白色LED(図2)の光は、成分ごとに分解して見るとグラフのようにまったくの別物です。

図1 太陽光/図2 白色LED光

分光輝度計測定の原理

光源(皆さんが見ているテレビやパソコンのモニターも光源です)の明るさと色を測定する測定器には、2種類の方式があります。

一つは、人間の目が見るのと同じように光を青・緑・赤の三つの成分にカラーフィルターで分けてそれぞれの量を測るフィルター方式のものです(図3)。これを「刺激値直読型色彩輝度計」と呼びます。この方法では、カラーフィルターを精度よく等色関数に近似することが難しく、精度は後に述べるポリクロメーター方式に劣ります。

図3 フィルター方式

もう一つは、光を波長ごとに分解して測定するポリクロメーター方式の「分光放射輝度計」と呼ばれるものです(図4)。光源を正しく精密に測定するためには「分光放射輝度計」が必要となります。「分光放射輝度計」は、測定する光をレンズで集光し、回折格子(グレーティング)などで波長ごとに分けて、センサで測定しています。分光応答度を等色関数に精度良く近似できるため、光を精密に測定することが出来るようになります。

図4 ポリクロメーター方式

分光放射輝度計の光学系

「分光放射輝度計」の光学系全体の構成を図5に示します。
被測定物から発せられた光は対物レンズによって、アパーチャミラー上に結像し、測定エリアの光を取り出します。アパーチャミラーを通過した測定エリアの光束は光ファイバーによりミキシングされ、コリメータレンズによってコリメートされた平行光束が回折格子に導かれ、分光(波長毎の光に分解)されます。回折格子で分光された光束は、結像レンズによりセンサに結像され、センサ上には光源(被測定物)から発せられたスペクトルが形成されます。分光された光は波長により結像位置が異なるため、各波長に対応したセンサ上の位置画素の出力を得ることにより各波長に対応する信号が取り出せます。その後いくつかの誤差補正および表色演算を施し最終的な測定データが求められます。

図5 光学系の校正

コニカミノルタの分光放射輝度計の特徴

Hg-Cd輝線を測定したときの半値幅は5nm以下となっており輝線の分解に有利な測定器となっています。また、効率の良い光学設計と高感度センサの採用による低輝度測定を実現し、光学系の熱対策設計により安定した測定が可能となっています。各種光源を高精度で測定できる「分光放射輝度計」は、LCDやPDP等の各種ディスプレイやLED等の光源の製造・開発に不可欠な測定器です。

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