再生PC/PETの外装材~ペットボトルをリサイクルして複合機へ~

開発の背景

回収されたPETボトルの使い道

私たちがジュースやお茶などを飲んだ後のペットボトルは、日本では70%以上が回収され、リサイクルに回されます。しかし、回収されたプラスチックを再生材として利用した場合、一般的にバージン材に比べて性能が低下する、品質がばらついてしまうという問題があり、要求性能が低いシートや繊維などへのリサイクルがほとんどで、元のボトルそのものや要求性能が高い製品へのリサイクルはあまり進んでいません。

外装用プラスチックに必要な性能

複合機の外装に使うプラスチックは、簡単に割れたりしない強度を持ち、燃えにくい(難燃性)という性質を持っていなければならず、要求性能が高いといえます。
また、外装部品は、熱をかけて柔らかくなったプラスチックを型の中に圧力で充填する「射出成型」という方法で製造します。このとき、熱をかけてもドロドロにはならない”ほど良い柔らかさ”と、型に流し込んでいる最中には固まらずに隅々にまで充填できるような”ゆっくりとした固まり方”が必要ですが、PET(ポリエチレンテレフタレート)は熱に敏感に反応してすぐに融けたり固まったりするために大変成型しにくい材質といえます。
コニカミノルタでは、循環型社会に貢献するため、高い回収率を誇るペットボトルをリサイクルした再生PETを複合機の外装プラスチックとして利用することを目指しました。そのために高い要求性能をクリアすることが必要でした

課題

  • 再生PETに、外装用プラスチックに必要な強度・難燃性・成型容易性を持たせる

コニカミノルタの技術

複合材料「再生PC/PET」を完成

コニカミノルタは、他の種類のプラスチックと複合させるポリマーアロイ(ポリマーブレンド)という技術を使うことで、再生PETの強度・難燃性・成型容易性を改良することに成功しました。
再生PETとの組み合わせで最も高い性能を示す素材がPC(ポリカーボネート)でした。このPCもリサイクル材の利用を検討し、最終的にウォーターサーバー用ガロンボトルをリサイクルした再生PCを採用しました。こうして、再生PETと再生PCの複合材料「再生PC/PET」を完成させ、複合機の外装部品に利用しています。

成果

  • 「再生PC/PET」を完成させ、外装用プラスチックに必要な強度・難燃性・ 成型容易性を実現した
  • 再生PET改良に用いるPC素材にも、再生材を利用した

技術ポイント

ポリマーアロイ技術

ポリマーアロイとは複数のプラスチック素材をブレンドして、より良い性能を引き出す技術です。 今回の再生PETと再生PCのポリマーアロイ化においては、衝撃強度に大きな影響を与えるPETとPCの界面状態の制御が重要でした。再生PC/PETに衝撃などの力が加わった場合、PETとPCの界面の接着が弱いとそこから破断してしまい、逆に強度が下がってしまいます。そこで、PETとPCの両方の素材に良くなじんで界面の接着を強化する相容化剤を添加することで界面を強化しています。 また、アロイ化する際の温度などの条件や、PETとPCの混合比率、添加剤など、さまざまなノウハウにより、難燃性や成型容易性を兼ね備えた「再生PC/PET」の開発に成功しました。

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