IT戦略も生産現場も。全部見てきたリーダーが語る「越境キャリア」のリアル

2026.4.20

親会社であるコニカミノルタのIT部門とコニカミノルタ情報システムは、人財流動等を含めた連携を活性化させ、“一体運営”を加速させています。今回は、その先駆けとして、入社後コニカミノルタのIT企画部や生産現場への出向を経験し、グループ横断による成長の手応えを得たYさんにインタビュー。組織の垣根を越えた経験が、どのような成長に繋がり、今の仕事に活きているのかをお聞きしました。

M.Y.さん
R&Dシステム部 グループリーダー
2001年新卒入社。システム運用・開発に従事し、経理の基幹システム構築・グループ展開に奮闘。コニカミノルタのIT企画部に4年出向、愛知県の生産拠点へ3年出向と多様な経歴を持つ。2020年よりコニカミノルタ情報システムに復帰し、R&Dシステム部にてメカ・エレキ設計領域のシステム支援を行うリーダーに着任。

親会社のIT企画部への出向で知った、“運用視点”の大切さ

いえ、その当時は珍しかったですよ。関係会社に出向するのも一部の人でしたしね。ただ、現在では、コニカミノルタ本体のIT企画部と、私たちコニカミノルタ情報システムが人財交流を深めて、“コニカミノルタグループのIT組織”として一体となり、変革スピードを加速させていく機運が高まっています。そのため最近は、若いメンバーがどんどんコニカミノルタ本体のIT企画部へ出ていますし、今後もこうした人事異動の動きは増えていくでしょう。

いわゆる“最上流”の工程にあたるのがIT企画部ですから、システム導入をどう進めるか、あるいはもっと根本の「何を目的として何を作り、何を導入するのか」から話を詰めていく、ということをしていました。まさに仕様書のない世界です。

中でも特に大きな仕事だったのが、経費精算システムをグループ全体で刷新するプロジェクトですね。製品の選定からグループ全体へ展開していく導入シナリオ作成までを任せてもらったのですが、事業戦略や運用コストも踏まえ「コニカミノルタグループとして何がベストなのか」頭を捻り続けました。

はい、システムを導入・運用する実行部隊を経験してきた視点が、大いに活きました。安定稼働に向けたノウハウや、業務フローの変化に対応できる柔軟性など、運用の知見が反映されたシステム作りを提案できたのではないかと思います。運用現場の視点が欠けていると、どうしても絵に描いた餅になりますしね。

そうですよね。私も出向を通して最上流の仕事に触れたことで、IT企画部がどんなことに頭を悩ませているか、私たちにどんな知見が求められているのかが、とても良く分かりました。

だからこそ、“言われた通りに作る”という受け身ではなくて、こちらから「この方法なら安全な運用体制を築けるのでは」「○○の方が効率的ですよ」など、積極的に提案する姿勢が備わったと感じています。また、お互いの仕事や役割を深く知ることで敬意も生まれますし、会社や部門の垣根を越えて信頼し合える関係が築かれ、スムーズな仕事に繋がるのも人財交流のメリットだと思います。

「どう言葉にすれば…」現場の戸惑いを知った体験がスキルアップに

やはり現場の声を聞くことは、経験値を一気に上げてくれました。コニカミノルタメカトロニクスという生産会社で、情報システム部門のリーダーとして赴いたわけですが、実際に皆さんがシステムを使っている様子を隣で見て、「ITがどのような使われ方をしているのか」「何に困っているのか」が肌で実感できたのは大きかったですね。

大変でした(笑)。“ITの何でも屋”として、PCのことから、ネットワーク・インフラ、アプリケーションまで、様々なトラブルや改善要求に全て対応していました。でもネットワークはネットワークで奥が深いですから、もちろん深い部分はそれぞれの分野の専門部隊に私から繋ぐのですが、“通訳”として橋渡しをするためにも、全般的なIT知識を持っておく必要があると痛感しましたね。

そうですね。ユーザーと直接交流して、現場のITに関する知識がどれくらいなのか把握できたことは、大きな財産になりました。

「○○がしたい」という漠然としたオーダーを、仕様や要求に落としていくのが、ITのプロフェッショナルである私たちの役割なわけですから。我々は、どうしても要求や仕様が明確になったものを求めがちですが、「つまり、解決したいこと・やりたいことはこういうことですよね?」と相手に寄り添って本質的なニーズを引き出し、形にしていく力は必須です。ユーザーの声をたくさん聞けたこの3年のおかげで、その力が身についたと思います。

最新ツールや技術を、意欲的に“実験”できる仕組みが魅力

ITのプロ集団として、“何かあれば頼られる存在”という立ち位置は今までもこれからも変わりませんが、やはりDXやAIなど含め、最先端の技術に対していかにアンテナを高くしてモノにしていくかが大事だと感じています。中期経営計画の策定にも関わらせていただいたのですが、自動化や省力化など、今後人的リソースが不足していく中でどう対策を講じていくべきかが大きなテーマとなっています。やはり私たちが率先して、AI活用の成功事例を作り、色んな部門に展開していかなければならないと強く感じています。

はい、「まずは自分たちで試してみよう」と実験できる“技術獲得”の社内制度があって、最新のAIツールやクラウド技術を試すことができるのです。インフラ系のシステムだと新しい技術をいきなり本番環境で使うのはリスクが高いですからね。

もちろん審議はありますが、「この生成AIを使った開発効率化を検証したい」といった起案に対して、検証のための予算やリソースを割いてくれるのでとてもありがたいです。

おっしゃる通りですね。大切なのは100点を取ることではなく、「どこまで何が習得できたか」をしっかり検証して活かすことです。もし結果が出なくても、「自部門に合わないことが分かった」という結論も一つの成果という捉え方をしてくれるので、手を挙げてトライしやすいですね。

リスクを恐れず、新しい技術を色々と試せる環境があるからこそ知見も広がるし、提案の幅も広がるし、エンジニアとしても楽しいですよね。

気持ち良く働き、パフォーマンスを最大化できる環境を

メンバーが気持ち良く仕事できることが、最も大事ではないかと考えています。対話する時も、こちらの意図が伝わっているか、理解できているか、表情や声を注意深く見て気をつけています。

また、元気よく明るい表情でいることも日頃から心がけています。いつでも気軽に報告や相談ができる空気作りが大事かなと思っています。チームの朝会では、案件の進捗や困りごとを確認し、チャットの相談ごとも当日中には必ず返信することを徹底しています。

はい、週の半分以上がリモートワークのメンバーも多いですが、困った時にいつでも声をかけやすいよう、私はほぼ毎日出社するようにしています。対面でないと聞きづらこともありますしね。

自分が置かれた状況に応じて、出社とリモートをうまく使い分けて選べるというのは、コニカミノルタ情報システムの良いところだと思います。プライベートが安定していないと、仕事のパフォーマンスも上がりにくいですからね。

大きなフィールドだからこそ叶う、エンジニアとしての成長がある

そうですね。“絵を描く”という企画部分の業務に触れ、「視野を広げたい」「経営戦略にタッチできるビジネスに関わりたい」という方にとってはチャレンジングな環境でしょう。

もちろんその分、技術的な見識を高めて、受け身ではなく、ITのプロとしてどんな支援ができるか、意見をしっかり示せるだけの地力をつけることが求められます。高い要求に応えるのは大変ですが、やりがいがあると思いますよ。

これからコニカミノルタとの「一体運営」をさらに強化していく中で、IT企画部への出向をはじめ、会社の垣根を越えた成長経験はどんどん増えていきます。私自身、コニカミノルタ本体やグループ会社に出向したことで、運用・開発だけでなく企画側の視点や、ユーザーの声に触れ、エンジニアとしての筋肉が非常に鍛えられたと思います。

“使われるシステム”へと育てていくには、とにかくユーザーの業務理解と、“本音”のコミュニケーションが大切です。同じグループ内のユーザーだからこそ壁を作らず、本音で話し合えるのはコニカミノルタ情報システムの良いところ。また、コニカミノルタグループという巨大なフィールドだからこそ、多彩なキャリアを横断できるチャンスがあります。ともに、複合的に物事を見る目を備えたエンジニアへと成長していきましょう!