色色雑学

PartIII 色の測り方色色雑学
色と光沢(SCE方式とSCI方式)

同じ素材でできている物でも、表面の光沢の違いで違った色に見える場合があります。
例えば、つやつやな表面(高光沢)の青いプラスチックをサンドペーパーでこすると、白く濁った青色に見えるのはなぜでしょうか?
青いプラスチックをサンドペーパーでこすると、色が変わったよ。


正反射光と拡散光の図
ボールが壁にぶつかってはね返る場合、ボールが飛んできた角度と逆方向の同じ角度ではね返るように、光源から照明された角度と逆方向の同じ角度にはね返った光を正反射光と言いま す。正反射光は、鏡のように反射する光のことです。
逆に、正反射でなく、いろいろな方向へ拡散して反射する光を拡散光と言います。
正反射光と拡散光の図
つやつやした表面の物は、正反射光が強く、拡散光が弱くなります。ざらざらした表面(低光沢)の物は、正反射光が弱く、拡散光が強くなります。電球などで照らされているつやつやな表面の青いプラスチックを正反射光の方向から見ると、光源の色が強く見え、プラスチックの青い色はよく見えません。光沢の違いによって色の見え方が違うというのは、拡散光の強さが違うということなのです。
通常、人が物の色を見るときは、正反射光がない角度で見ています。つまり、人が物の色を見るのと同じように色を測るためには、正反射光を除いて、拡散光だけを測ればいいということになります。
a+b+c+d+e=a'+b'+c'+d'+e'ということだね。
人が物の色を見るときは、拡散反射光を見ています。表面状態が変わると色が違って見えますが、素材の色は変わっていないはずです。では、素材の色はどうすればわかるのでしょうか?
拡散反射光には、物体内部からの反射光と表面からの反射光があります。物体内部からの拡散反射光の量は表面状態が変わっても変化しませんが、表面からの拡散反射光の量は変化し、正反射光との量の割合が変化します。ただ、表面からの拡散反射光と正反射光とを合わせた光の量は同じなのです。つやつやな表面の青いプラスチックをサンドペーパーでこすると表面からの拡散反射光の量は増しますが、逆に正反射光の量は同じ量だけ減っているのです。 つまり、表面状態に関係なく素材の色を測るためには、正反射光と拡散反射光をすべて測ればいいのです。

Part III-1の図24「条件c」「条件d」にある光トラップは、正反射光を除去するためのものです。このような正反射光を除去して色を測る方法をSCE(正反射光除去)方式といい、光トラップがなく正反射光を除去せずに色を測る方法をSCI(正反射光込み)方式といいます。
SCE方式では、正反射光を除去し、拡散反射光だけを測定しているので、目視に近い色の評価となります。45゜:n、n:45゜は、正反射光を含まないので、SCEに近似した結果になります。
SCI方式では、正反射光を含んで測定するので、表面状態に関係なく素材そのものの色の評価となります。

製造ラインの品質検査など、人の目で見て基準(色見本など)の色と合っているかを確認したい場合は、SCEが有効です。
ぼくには、光トラップがあるから、正反射光は測らないんだ。
製造段階などで素材そのものの色を合わせる(CCMなど)ためには、SCIが有効です。
ぼくには、光トラップがないから、正反射光も含めて測るんだ。
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