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『現代 イメージング考』(創刊号)

コニカミノルタホールディングス株式会社

【テーマ 〜星空・七夕事情〜】

はじめに…

  7月7日は『七夕』。織女(織姫)と牽牛(彦星)が年に1度だけ会うことが出来る日と言われています。この日ばかりは空を見上げる人も多いのではないでしょうか。
  そこで『現代 イメージング考』の創刊号のテーマとして、時節柄、「星空・七夕事情」を取り上げ、現代人の星空・七夕に関する意識やイメージなどを調査してみました。対象は、首都圏在住者。都会では高いビルが林立し街の明りもあふれていて、星が見えにくい環境ですが、現代人は星空にどんな経験や思いがあるのでしょう。


調査の要約
意外に星空に対する思い・あこがれが強い?現代人

全体を通して、星空に関心を持っている人が意外に多いという結果が出ました。


  • 普段夜空をながめる人は56%、最近きれいな星空を見た人は36%
    「夜空をじっくりながめることがある」と答えた人が過半数。さらにその65%が、ながめる場所は「自宅周辺」と回答。首都圏といえども少し郊外であれば、意外に星が見えるということかもしれません。「最近きれいな星空を見たことがある」と答えた人の30%近くが、「郊外で」見たと答えています。
  • 天の川を「見たことがある」人が半数以上
    「天の川」を見るのは、かなり明りの少ない条件のよい場所でないと難しいものです。にもかかわらず、「天の川を見たことがある」と答えた人が過半数という結果は、旅先などでふと夜空を見上げた経験のある人が多いからでしょうか。
  • 見たことのある星座ベスト3は「北斗七星」「オリオン座」「北極星」
    七夕といえば、「天の川」と「おりひめ星」「ひこ星」。しかし「天の川」は過半数が見ているのに、「おりひめ星」「ひこ星」を見たことがあるのは2割以下。両方とも明るい星なので夏の夜空では目立つのですが、どれがその星だかわからないという人が多いのでしょう。その点、9割以上が見たことがあると答えた「北斗七星」は、「北極星」や「カシオペア座」とともに、学校教育の成果といえるのでは。
  • プラネタリウムは「学びの場」だけでなく「癒しの場」
    「星について学ぶところ」というイメージとほぼ同じ割合の人が、「癒しの場」と答えています(ともに4割ほど)。星空に対して、科学的な視点だけでなく、山や海と同じようなイメージで、大自然と一体化できる安らぎの場と捉えていることの表れかもしれません。

調査概要

調査時期
2005年6月10日〜13日
調査対象
首都圏に住む20代以上の男女(500人)
調査方法
インターネットによる調査
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調査対象者について

性別
全体 男性 女性
500人
(100.0%)
250人
(50.0%)
250人
(50.0%)

年代
全体 20代 30代 40代 50代以上
500人
(100.0%)
124人
(24.8%)
124人
(24.8%)
126人
(25.2%)
126人
(25.2%)

居住地
全体 東京都 神奈川県 埼玉県 千葉県
500人
(100.0%)
217人
(43.4%)
148人
(29.6%)
73人
(14.6%)
62人
(12.4%)

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Q1.普段、夜空をじっくりとながめることはありますか。
  ある ない
全体 56.0 44.0
男性 52.8 47.2
女性 59.2 40.8
20代 59.7 40.3
30代 52.4 47.6
40代 50.8 49.2
50代以上 61.1 38.9

夜空をながめる人は2人に1人
夜空をじっくりとながめるという人は56.0%と過半数を超えています。性別では女性、年代別では20代と50代以上で多くなっています。


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Q2.(Q1で「ある」と答えた方)どこで眺めることが一番多いですか。
  自宅周辺で 郊外に出かけて 旅先や出張先で その他
全体 65.7 11.1 18.9 4.3
男性 63.6 10.6 22.0 3.8
女性 67.6 11.5 16.2 4.7
20代 64.9 12.2 17.6 5.4
30代 55.4 16.9 23.1 4.6
40代 70.3 6.3 17.2 6.3
50代以上 71.4 9.1 18.2 1.3

夜空スポットは自宅周辺
夜空をながめる場所は「自宅周辺」がかなりの割合でした(65.7%)。特に40代、50代は「自宅周辺」が7割に達しています。仕事からの帰り道、自宅が見えるとホッとして夜空を見上げることがあるのかもしれません。


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Q3.あなたは最近、きれいな星空を見たことがありますか。
  ある ない
全体 35.8 64.2
男性 35.6 64.4
女性 36.0 64.0
20代 44.4 55.6
30代 32.3 67.7
40代 31.0 69.0
50代以上 35.7 64.3

意外に多い?きれいな星空を見た人は3人に1人
最近、きれいな星空を見た人は約3人に1人となりました。「昔」や「子どもの頃」ではなく「最近」と聞いていますので、意外にも多い数字ではないでしょうか。


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Q4.(Q3で「ある」と答えた方)どこで見ましたか。(複数回答)
  旅先で 郊外 故郷で 都心 その他
全体 49.2 27.4 24.0 9.5 5.6
男性 52.8 31.5 24.7 10.1 5.6
女性 45.6 23.3 23.3 8.9 5.6
20代 52.7 23.6 30.9 10.9 5.5
30代 47.5 40.0 15.0 5.0 0.0
40代 43.6 25.6 23.1 15.4 10.3
50代以上 51.1 22.2 24.4 6.7 6.7

都心ではやはり難しい、きれいな星空
きれいな星空を見たのは「旅先」が最も多く(49.2%)、「故郷」も含めると7割以上の人が“どこかに出かけた時”に見ています。都心は1割にも満たず、きれいな星空を見ることが難しいことを裏付けていますが、「郊外」が3割近くを占めており、都心から少し離れた場所では意外に見ることができるようです。


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Q5.あなたは「天の川」を見たことがありますか。
  ある ない
全体 52.6 47.4
男性 57.2 42.8
女性 48.0 52.0
20代 46.8 53.2
30代 48.4 51.6
40代 54.8 45.2
50代以上 60.3 39.7

首都圏在住でも52.6%の人が「見たことがある」
たくさんの星が集まり、川のように見えることから名付けられた「天の川」。都会のような明るいところで見るのは難しい淡い光の帯であるにもかかわらず、半数以上の人が「ある」と回答しています(52.6%)。首都圏在住者への調査ということを考えると、驚きの数字ではないでしょうか。やはり天の川もどこかに出かけた時に見ていて、その印象が強く残っているのかもしれません。
また、年代とともに「ある」と答えた人が増えていますが、これは昔は明りが少なく、星が見やすかったからではないかと推測できます。


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Q6.あなたは星座の名前をいくつ言えますか。
  3個程度 5個程度 10個程度 20個程度 30個以上 まったく知らない
全体 33.2 29.8 23.4 8.8 2.8 2.0
男性 33.6 30.0 23.2 6.8 3.6 2.8
女性 32.8 29.6 23.6 10.8 2.0 1.2
20代 30.6 30.6 23.4 10.5 4.0 0.8
30代 29.8 32.3 20.2 10.5 4.8 2.4
40代 32.5 30.2 27.0 6.3 2.4 1.6
50代以上 39.7 26.2 23.0 7.9 0.0 3.2

多くても10個以内が一般的
知っている星座の名前は、ほとんどが10個程度以内となりました(合わせて86.4%)。自分の誕生日星座などもあるので名前を知っている人は多く、「まったく知らない」という人はほとんどいませんでした。しかし、実際に見たことがある星座はどのくらいあるのでしょうか。


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Q7.あなたが実際に見たことのある星座などはどれですか。(複数回答)
  北斗七星 オリオン座 北極星
(ポラリス)
カシオペア座 さそり座 おりひめ星
全体 91.4 72.0 57.0 53.8 27.0 18.6
男性 93.6 73.2 60.8 54.4 27.6 17.2
女性 89.2 70.8 53.2 53.2 26.4 20.0
20代 88.7 84.7 60.5 60.5 28.2 22.6
30代 90.3 79.0 62.1 55.6 30.6 15.3
40代 91.3 72.2 56.3 50.8 29.4 13.5
50代以上 95.2 52.4 49.2 48.4 19.8 23.0

 

ひこ星 すばる その他
18.2 17.8 7.2
16.0 18.0 5.6
20.4 17.6 8.8
20.2 15.3 8.9
14.5 21.8 8.9
15.1 20.6 6.3
23.0 13.5 4.8

北斗七星なら9割以上…ほとんどの人が見たことがあるのは教育の成果?
「北斗七星」(おおぐま座の一部)はほとんどの人が見たことがあることがわかりました(91.4%)。「北極星」(こぐま座で一番明るい星)、「カシオペア座」と合わせ、見つけやすいこと、学校で習うポピュラーな星の並びであることがその理由と考えられます。また「オリオン座」は、明るい星が多く覚えやすい星座の代表です。逆に明るい星が一つだけで星座の形がたどりにくい「さそり座」や、「おりひめ星」(こと座のベガ)、「ひこ星」(わし座のアルタイル)などは、どれがその星かわからないという人が多いのではないでしょうか。
その他の回答では「南十字星」という回答が目につきました(7名)。首都圏からは見えない星座なので(日本では沖縄より南で目視可能)、旅先で星を見ていることがわかります。


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Q8.プラネタリウムに行かれたことはありますか(複数回答)
  子どもの頃
学校で
子どもの頃親と デートで 友人と 子どもや孫など家族で その他 行ったことはない
全体 51.0 28.8 27.6 24.4 20.8 3.8 10.0
男性 52.4 30.0 24.0 20.0 16.0 3.6 12.8
女性 49.6 27.6 31.2 28.8 25.6 4.0 7.2
20代 65.3 40.3 28.2 28.2 4.8 4.0 2.4
30代 58.9 37.1 40.3 23.4 11.3 1.6 11.3
40代 46.8 28.6 26.2 26.2 29.4 3.2 8.7
50代以上 33.3 9.5 15.9 19.8 37.3 6.3 17.5

圧倒的に多い「子どもの頃に」30代の人は「デートで」
「行ったことのない」人は1割で、ほとんどの人はプラネタリウムに行った経験がありました。1970年頃からプラネタリウム施設が増え、学校教育の一環として行くようになったため、若い世代を中心に「子どもの頃学校で」、「子どもの頃親と」という回答が多くなっています。
また今の30代が20代だったおよそ10数年前は、プラネタリウムの入場者数のピークでした。メジャーなレジャーの一つだったプラネタリウムには「デートで」訪れた人も多く(40.3%)、30代の人にとっては思い出のデートスポットでもあるようです。


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Q9.プラネタリウムに対するあなたのイメージはどれですか
  星についての知識を学ぶとこ 癒しの場 エンターテイメント デートスポット その他
全体 41.0 38.4 16.4 3.4 0.8
男性 44.0 33.2 19.2 3.2 0.4
女性 38.0 43.6 13.6 3.6 1.2
20代 37.1 41.9 16.1 3.2 1.6
30代 33.9 33.9 25.0 6.5 0.8
40代 44.4 43.7 10.3 1.6 0.0
50代以上 48.4 34.1 14.3 2.4 0.8

プラネタリウムは「学び」と「癒し」
学校行事で行ったことがある人が多い(Q8、51%)こともあり「星についての知識を学ぶところ」(41.0%)とイメージする人が1番多かったのは当然の結果でしょう。実際、日本のプラネタリウム館の約9割が教育目的で設置されています(日本プラネタリウム協会「プラネタリウム白書」より)。
しかし、プラネタリウムを「癒しの場」と捉えている人もほぼ拮抗しており(38.4%)、特に女性では「知識」よりも「癒し」が上回っています。このプラネタリウムを癒しの場と捉える傾向は、日本人特有のものだとか。日本以上のプラネタリウム大国であるアメリカでは、科学を学ぶ場というイメージがほとんどだそうです。
また、Q8で4人に1人が「デートで」プラネタリウムに行ったと答えている割には、少なかったのが「デートスポット」(3.4%)という回答です。子どもの頃に見た学習番組のイメージを思い浮かべられるからかもしれません。しかし最近のプラネタリウムでは、さまざまな映像を駆使した番組や癒しをテーマにした番組など、従来の番組とは違ったテイストのプログラムもふえており、今後はイメージが変わってくるかもしれません。


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Q10.七夕の短冊に願い事をするとしたらどんなことですか
カテゴリー 内 容 %
家族 家族の健康、幸せ、家内安全、など 56.2
自己実現 夢の実現、仕事の成功、恋人がほしい、など 24.8
お金 宝くじ当選、商売繁盛、収入アップ、など 11.6
その他 世界平和、景気回復、など 7.4

家族や世界平和を思う願い事
短冊への願い事の多くは「家族が健康でいられますように」「家族がいつまでも幸せでありますように」という家族を思いやる気持ちにあふれた短冊でした。次に多かったのは「内定が取れますように」「世界一周旅行」など自身の夢や希望を書いたもの。「宝くじが当たりますように」と一攫千金を狙うものもありました。また、その他で結構目立ったのは「世界平和」の願い。自分のことよりも戦争が絶えない世界を思いやる人たちの願いは、七夕の日、空に届くでしょうか…。


―― 以 上 ――

七夕の由来

  日頃、星に関心のない人でも、七夕の日にはふと夜空が気になるもの。しかし七夕の日には雨が降ることが多い、という印象を持つ方も多いのではないでしょうか。もともと「七夕」とは旧暦7月7日(今年ならば8月11日に当たります)の夜のこと。今の暦の7月7日は梅雨の真っ只中ですが、本来なら梅雨明けの、星空が美しく見える季節の行事だったのです。今でも仙台、高岡、山口、大分など、多くの地方の七夕祭りが7月ではなく8月7日前後に行なわれています。
  七夕といえば、「天の川をはさんで別れて暮らしている織り姫と彦星が、1年に1度だけ出会う日」として知られています。この物語はもともと、中国から伝来した「牽牛星(けんぎゅうせい)」と「織女星(しょくじょせい)」の伝説と、星に手芸や芸能の上達を祈る中国の習俗「乞巧奠(きこうでん)」が結びつけられ、日本固有の行事となったものと言われています。
  ところで、旧暦は月の満ち欠けを基準にして作られた太陰暦を基にした暦。旧暦の7日では月の形は上弦の半月で、ちょうど星がきれいに見えてくる夜8時頃、南の空に明るく輝いています。その月に照らされて天の川が見えなくなる…川がなくなって陸続きになるので二人が会えるという説もあります。夜空が暗くて、天の川がどこででも見られた頃ならではのお話ですね。
  ちなみに、笹に五色の短冊を付けて飾るようになったのは、寺子屋が普及した江戸時代から。当時は詩歌を書いて手習い事の上達を願ったのだそうです。最近のように、健康や夢の実現を願うようになったのはいつ頃からなのでしょう?


コニカミノルタホールディングスは、子会社の『コニカミノルタプラネタリウム』を通じて、プラネタリウム投映機の製造や番組制作、プラネタリウム館の運営を行っております。昨年3月にオープンした直営館『サンシャインスターライトドーム“満天”(東京・池袋)』では多くのお客さまに来場していただき、ご好評をいただいております。

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