武内和志写真展 「Like Us」

展示概要

作者コメント

部屋を飛び出せばかっ飛ばしてくれるような世界が広がる。そうかと思えばスマートフォンが白に近いキーンとした音で友人の死を告げる。

一人一人みればバラバラなのに同じ時間を共有し同じような反応をみせ誰に頼まれた訳でもないのに人間という殻を守る。そいつに疲れたら個人の欲望にはしり、感じ、共感を求める。そういう姿が尊いものだと思うのです。

「Like Us...Like Us」とブツブツ言いながら撮る。答えはないけれど...それでいい。
2006-2015年、アメリカ南東部で撮影

作者プロフィール

武内 和志(たけうち かずし)

1980年
高知県生まれ
2004年
日本にてカメラマン活動を始める
2010年
アメリカに移住 フリーランスとして活動開始
2015年
日本とアメリカで活動中

展示作品

カラー、モノクロ 約70点(予定)

作者の制作現場

作者の撮影ノートより

撮影の前に

この作品は撮影前に決め事がいくつかありました。

撮るとき僕はいるんだけれど僕の欲しい写真はおさえなければいけない。
人の心に答えを出してはいけない。その人がそのとき生きていることをよく見てその動きを写す。小さな嘘などついてしまうので誠実さを意識する。
カメラは左手で支え両目は開き右手は添えるだけ。
後はふれるように、たたくように。それぞれの生活を大切に。
悲しいことは考えない。撮る前にアップルジュースを飲んで考える。
挨拶をするように撮り抱くように撮る。
撮らしてくれた人にはありがとう。
撮影後はダイナーでバーガーを食べる。

これらのことは沢山の人を撮る上で自分を平常心に持っていく作業なのかもしれません。
もしくは自分の想像を超える人々と折り合いをつけるためなのかもしれません。
撮影中は考える暇などないのですが。

最高の出来事

写真は残酷で写ってしまうものはなんだって保存できてしまいます。その残酷さは平等さとも言えるのではないでしょうか。その重さに落ち込むときもあります。悲しい人と一緒に悲しむこともあります。でも僕たちカメラマンは仕事にしてもプライベートにしても伝えなければいけません。朝起きるのが面倒になったり手を抜きかけたりということもあります。何でも写っちゃうので偉くなったような気分になるときもあります。

それでもいざ目の前のものを撮ればそれらはカメラより写真より僕より意味があるものになるのです。どんなものより目の前の存在が美しいと知るのです。そのときが最高です。だから僕の写真は皆さんより美しくない。一瞬をお借りして美しい人がいたよ。とか綺麗なものがあったよと伝えるだけなのです。

そんな偉そうなことをいってますが本当は『君なんか大したことないぜ』と毎日言われながら『こんちきしょーが』と言いながらやっております。

最悪な体験

最悪というのが適切かどうかわかりませんが亡くなってしまうことです。 英語では残された人の気持ちを考え、死者への敬意をもって Die とは言わず Pass Away と いうのが一般的です。ちょうど日本語で死ぬというのではなく逝かれる、旅立たれるというのと同じだと思います。人のこういう思いやりは支えになるのですがやはりつらいです。

作品中の数人は旅にいってしまいました。誰にでもやってくることなのですが、これだけは慣れません。皆わかっていることだと思いますが。

ですが残された人は生きています。思いやりも生きています。それがある以上また撮ろうと思うのです。

同時開催

運営終了のお知らせ

当館は2017年1月23日を以って運営を終了しました。長い間ご愛顧いただき、本当にありがとうございました。

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