今も開発が進む東京湾沿岸にありながら、自然の砂浜や昔ながらの漁港が点在する千葉県のある地域に、年老いた漁師と寄り添うように暮らす外猫(野良猫)がいます。
漁網をネズミから守るという才能を与えられた猫は、古くから漁師と共存して来ました。
家なき猫たちは、廃船の隙間や網小屋の隙間などで暮らし、食料は漁のおこぼれや、魚の粗等を貰っています。食事が十分でない時は、波打ち際に漂着物を探したり、砂丘でバッタや蜂などの昆虫を捕獲したりもします。これらの海辺で生き抜く術は、母から子へと脈々と受け継がれて行きます。過酷な環境で暮らす親子の絆はとても強く、ここでは親離れに2年以上掛かることも珍しくありません。
かつてはどこの海でも見られたであろう、猫が猫らしく生きる光景ですが、沿岸漁業の衰退につれ過去の物となりつつあります。また、猫たちの食事も栄養バランスの良いドライフードに変わり、砂浜に漂着する魚を親子で探す猫の姿はすっかり見られなくなりました。
やがて消えゆく砂浜に暮らす猫たちの日常風景を、単なる記録では無く『記憶』に留めたい。
本作品は、海辺に生きる猫たちの日常を、2年間にわたり見つめた『記憶』のような写真です。
1963年 群馬県出身
東京写真専門学校卒業
現在、東京都在住の会社員
2007年 | 「東京湾岸のねこたち」キヤノンギャラリー(札幌・仙台・銀座・名古屋・梅田・福岡) |
---|---|
2010年 | 「光の中で~東京湾岸のねこたち~」 エプソンギャラリーエプサイト 「東京湾岸のねこたち」 キヤノンギャラリー(銀座・梅田・福岡) |
2011年 | 「東京湾岸のねこたち」 ギャラリー ル・デコ(渋谷) |
2009年 | 「東京猫語り」ギャラリー ル・デコ(渋谷) |
---|---|
2011、 2012、 2013年 | 「猫・ねこ写真展」アートギャラリー山手(横浜) |
2012、 2013年 | 「はまっこ写真クラブ写真展」 大倉山記念館(横浜) 他、多数 |
Cats on the shore ~海辺に生きる猫たちの記憶~http://wanganneko.cocolog-nifty.com/ (別ウィンドウで表示されます)
カラープリント A1、A3ノビ 約55点
アクセス