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佐藤敬久 写真展

展示内容の詳細


作者の撮影ノートより

撮影の前に

現地の旅行会社に、電気、水道、ガス、車のない田舎の村に行きたいとリクエストしました。そうして連れて行ってもらったのが、その会社の経営者の実家でした。初めて村に着いたときは、昔話の世界に迷い込んだような不思議な感覚がありました。「正夢を見た」と言ってもいいのかもしれません。古い瓦や藁葺きの屋根、土で塗られた壁、かまど、石臼、足踏み杵、水牛、牛、山羊などの家畜、そして赤いサリーをまとった女性たち、目の前に広がる光景は、私が勝手にイメージする「村」そのものだったのです。私はこの村にこだわって、撮影をしてみようと思いました。

最も印象に残ったこと

村では子どもたちが、案内役になってくれました。あるとき、学校帰りの3人組の女の子が声をかけてきました。そして村一番の見晴らしのよい丘や、大きな菩提樹、学校、さらに自分の家へと連れて行ってくれたのです。今の日本では見知らぬ大人(しかも外国人)に声をかけ、家に連れてくるなんてことはほとんど考えられないでしょう。カメラを持ってフラフラと歩いていれば、不審者として通報されてしまうかも知れません。でもその村では、一人で散歩していても、手を合わせてあいさつをしてくれたり、お茶や梨や胡瓜をご馳走してくれたり、本当に気持ちよく過ごすことができました。(ときに、野良犬に吠えられたり、水牛が向かってきたりしてヒヤッとすることもありましたが・・・)そんな温かな村人たちとのふれあいが特に印象に残っています。

作品エピソード

村にはいくつかの学校があります。撮影許可をもらってから中に入っているとはいえ、カメラを持った外国人が教室に入ってくるのですから、多くの場合、子どもたちが大騒ぎになってしまうか緊張してカチコチに固まってしまいます。子どもたちが写真に写ろうと、前へ前へと出てきて、授業が中断して申し訳ない気分になったこともありました。それでも時々、普段の姿を見せてくれるクラスがありました。ある小学校の教室に入ると、低学年の児童が差し棒を持って文字の発音練習をしていました。私が入ってきたことを気にする様子もなく練習を続けていました。薄暗い教室に、出入り口から光が差し込み、黒板の前の子どもたちを優しく包み込んでいました。その様子に見とれながら、そっとシャッターを切りました。

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