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吉野敬一 写真展

展示内容の詳細


作者の撮影ノートより

新たな試み

撮影は手探り状態から始まりました。お手本は鉄道雑誌の写真で、マネをする事から入り、出来の善し悪しは後回し。実践優先で撮影したネガの数はどんどんと増えてゆきました。
ある時、プリントをまとめて並べてみたら、悲しい事にまぐれ以外は没と言える写真ばかり。理由は解りませんが、ただつまらない写真だと言う事は理解しました。その後、汽車とは別の写真からヒントを貰い、徐々に視点が見えてきました。撮りたいと思い立った原点に気が付いたのです。もう単なるモノマネからの卒業です。それからは、はっきりと目標を定めて撮れるようになりました。

最も印象に残ったこと

初めて見る北海道。それまでの遠出と言えば、学生時代の京都・奈良、そして日光です。当時の北海道への旅は、今で言えばアメリカに行くよりも遠いという感覚でした。それもいきなり一人旅という事で、期待以上に不安は大きいものでした。夜行列車に乗り、目が醒めた時に聞いた秋田弁が全く理解できずびっくりしましたが、連絡船(青森-函館)は大きく立派で、何もかも広い風景に異国を感じていました。いつしかカラッとした夏空に不安は消え、ただ流れてゆく新鮮な車窓風景に見とれていました。そして、そんな素敵な大地を駈ける汽車が一段と魅力的に映りました。

今後の作品制作について

田川線油須原での事です。撮影する貨物列車の一本前の列車に乗り込み、最寄り駅に到着しました。時間が追っていたので、撮影地までは重い荷物(5kgの録音機材含む)を揺すっての駆け足になりました。到着と同時に貨物列車が来てしまい、まだ荒い息のままシャッターを押しました。ブレが気がかりでしたが、仕上がった写真を見て思わずニンマリ。期待以上の出来で、撮影時の状況を考えると真に棚ぼたでした。
夜、今度は録音のために再び現地へ。途中電柱に葬儀案内の貼り紙があり、嫌なものをみてしまったという思いが脳裏をかすめました。撮影地に着き、草の上に機材をセットして待ちました。やがて汽車の灯りと空気を震わせる重低音が入ってきました。まさにその時「ガサー!」と大きな音。「出た~」と思い、一瞬心臓が凍りつきました。ただその直後に、「こんばんは」の声、振り返ると暗がりの中に同好の士の姿がありました。ヤレヤレ、そのテープは今も我が家に残っています。

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