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地頭所和徳写真展


作者の撮影ノートより

新たな試み

本作では私にとって写真を通して出来ることは何か?また、私にとって何故写真が面白いのか?それらの要素をくまなく詰め込むことに徹しました。ごく私的な立場からの記録でありながら、一定の社会性を帯び、エンターテインメントとして楽しんで貰えるようなものを創ることを方針としています。実際のところ、作品を作り続けることは常に試行錯誤の連続とその継続です。導き出された答えはどうであれ、生み出された作品は常に新たな試みを続けた成果であると言えます。

最も印象に残ったこと

“最も”というよりは、特に群衆を前にして毎回のように強く感じることがあります。同じ指向性を持つ個々の人間が集まって放つ集団のエネルギーの凄まじさに毎回驚くと共に、社会不安が渦く昨今にも関わらずこれだけ多くの人間が趣味趣向のためにエネルギーを使っていられるだけの豊かさを想います。もし、社会全体にその余力すら失われる日が来るとしたらと考えると、毎回ぞっとさせられます。もちろん、そんな日が来ることを望みもしませんが。
また、その一方で集団のなかの一人一人は個々の独立した存在であり、それらが集まることで作り出されている群衆という風景は、実は偶然や必然が絡み合って生み出された一つの奇跡なのではないかと感じます。傍観者のつもりで少し離れた位置でカメラを手にしている、私の存在も実はその奇跡の一つなのかもしれません。或いはそれらは仕組まれたもので、単に乗せられているなのかも知れません。
そのように少し意識してみるだけで、この世界のごく平凡な事象の一つ一つも何かしら違うものが見えてくるのではないでしょうか。

今後の作品制作について

基本的にこれまで通り、比較的身近な範囲に起こる現在進行中の事象の中から関心あるものを捉えるスタンスを続けるつもりです。歴史上の事件として記録され記憶される出来事も、日々の生活の中の身近な出来事も実は等価のものであり、多くの関連性を見落としがちなのでないかと考えています。そんな理由から、特定の事象を捉えることを目的に、海外に取材するとか移住する等は今のところは考えておりません。但し、もし私自身を揺るがす強力な動機が生じたのであれば、前言を撤回することとなるかも知れませんが、あくまでも仮定の一つでしかありません。これからも一個人の立場で、社会の有り様をごく私的な視点で永く記録し続けてゆきたいと考えています。

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