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中川達夫写真展


作者の撮影ノートより

撮影の前に

星空は毎晩その位置を変え、見る場所によっても姿が違ってきます。
イメージした夜空の写真を撮す場合、いくつかの条件が必要です。
季節によって変わる星空の配置、ライティングに影響する月齢と月の位置、剱岳の積雪状態もさることながら、当然晴れていないと見ることができません。
またすべて揃った時に撮影するポイントに行かないとその瞬間を捉えることができません。地球上である剱岳の残雪や紅葉などのタイミング、地上をとりまく雲の動き、毎日異なる月の位置や天空の星空と、ダイナミックな対象を撮しています。
これらの表情を地球のどこで見るかを事前に考えることが実は好きなのです。

最も印象に残ったこと

剱岳の岩稜の上にかかる天の川を見上げて撮影をしているうちに時間は過ぎ、少し明るくなったと思い、振り返ると東の空から下弦の月が昇ってきました。
いままでシルエットだった岩尾根に月の光があたり、その影が刻々と動いていきます。気がつくと大きな稜線の中に自分の影が映っていました。
その影のなんと小さいこと。大地である地球や宇宙から較べるとはるかに小さいけれど、そこに自分がいるのを感じた瞬間でした。

今後の作品制作について

約20年前から星空の撮影を始め35mmフィルムから6×7、4×5と対象によって使い分けていました。一方、数年前からデジタルカメラでも撮すようになっていました。
今回の展示の4割がデジタルカメラによるもので、夜空の風景を写す幅が広がったことを実感しました。今後さらに機材の進化が進むことは間違いないけれど、フィルムでしか表現できない色合いや大判の持つグラデーションの再現性は揺るがないのでそれぞれの撮影媒体の特性を生かし、この地球上の原風景ともいえる「地球が宇宙にとけこむとき」を追い続けたい。

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アクセス

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