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武井伸吾写真展


作者の撮影ノートより

撮影の前に

星景写真は晴れてくれなければ撮れません。だから撮影前の天候のチェックは欠かせません。情報は主にネットから収集していますが、特に天気図や衛星画像を重視します。天気予報で言う「晴れ」は参考程度にします。気象学上の晴れの定義では、「雲量が0-1で、雨が降っていない状態→快晴」「雲量が2-8で、雨が降っていない状態→晴」としており、星空を撮影する上での「晴れ」とは判断尺度が異なるからです。
撮影地は下調べをして行くのが基本です。特に初めてのロケーションの場合は、日のあるうちにロケハンを行います。でも、偶然出会った光景に心打たれることは少なくありません。本来撮影するロケーションに向かう道中や帰り道に出会った風景に心奪われてしまうことがあります。そうして出会って撮影した写真の方が、印象的な良い写真になることが多いようです。効率が悪いようですが、そういった運任せの部分も多く、むしろそういった運を大切にしています。

最も印象に残った事

印象に残る夜は数多ありますが、特にオーストラリアで過ごした夜は印象に残っています。 オーストラリアというロケーションは、空気が乾燥していて晴れる日が多いということもありますが、とにかく日本に比べて圧倒的に人工光が少ないのが魅力です。夜空の黒はとても深く、地平線と空との境界が判然としないほどです。
また、南半球に行くと、北半球に位置する日本では見ることにできない星々を見ることができます。特に天の川の濃い(星の多い)領域を天頂に見ることができるのは大きな魅力です。ごろりと地面に寝転がると、全天を二分する壮大な天の川の姿を眺めることができます。そして、星明りで足元がうっすら浮かび上がります。星明りを体全体で感じる感覚は日本ではなかなか味わえません。
オーストラリアは大好きな場所のひとつなので、きっとこれから何度も渡航するに違いありません。

作品エピソード

今回出展している作品の中で「楽園へ」と題した作品があります。月明かりの中、高山植物満開のお花畑で撮影した写真です。ずっと撮りたかったにもかかわらず、天候やタイミングに恵まれず、何年も撮ることができなかった一枚です。花の旬はとても短いですし、月を光源とする星景写真では月齢や月の位置が重要になります。撮影できる日時は本当に限定されるのです。また、この場所は雲の通り道のようで長時間晴れることは少ないのです。
この晩も夜更けから曇天で、撮影の直前までは雨が降っていました。半ば諦めムードで仮眠を取っていたところ、突如2時前から晴れだし、この写真を撮ることが出来ました。晴れたのは2時~3時半だけで、その後再び雲に覆われてしまいました。たった一時間半の晴れ間。劇的な晴れでした。天から与えられたチャンス。こんな美しい光景に出会えたことに感謝しました。

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