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浦田 進写真展


作者の撮影ノートより

新たな試み

写真学校卒業後、私にとっては身近な東京の街を、先入観を排し柔軟な眼差しで、機動性のよい小型カメラを使って、生理的に身体的感覚を伴って、様々な角度から写し撮りたいと思い、2003年から本格的に東京の気になる街を撮り歩き始めました。
今思えば、学生時代からストリート・スナップショットの面白さが、経験として私の中で自然と血肉化されてきたところがあり、その当時は若さ独特の焦燥感や社会との距離感が掴めない不安感と相まって、抑えきれない衝動に似た発露の形だったとも思います。
試行錯誤で撮影を続ける中で、人と人工物の対比、人と商業的な看板やオブジェが交差する瞬間の違和のようなものが面白く感じられ、資本が溢れる都市の華やかさとその裏側にあるモノに益々惹かれていくようになりました。
現在は秋葉原や六本木、原宿、汐留、お台場など擬似的な東京の都市空間とそこに行き交い、集う人々を中心に撮影を続けています。

最も印象に残ったこと

普段の撮影では、声をかけて撮るということはないので、被写体との温かいエピソードというのはほとんどないのです。その日気になる街に出かけてはシャッターを押す。単純ですが、その繰り返し。撮影中は移ろいゆく都市と内面とのせめぎ合いです。
見ていないようで見ている。見ているようで見ていない。
できるだけカメラを吸い取り機のように使い、思考が作動するより先にシャッターを押すよう、フレーミングも気にしないよう心がけています。これがなかなか難しいですが…
撮影→フイルム現像→プリントの手作業の流れの中で、無数のカットが乱れるベタ焼きの中から、面白そうなコマを発見し、伸ばし、大げさに言えば、そこで“見る”ことを通じて、一枚の写真から何か現在の世界のリアリティーみたいなものが、おぼろげながらも写っているように思える時は、やはり何とも言えない気持ちになり、感慨深い印象深い時間になります。
写真の不思議さの魔術か、また撮り歩きに行こうとジワジワと身体の底から力を与えてくれます。

今後の作品制作について

この東京の“ROAD SHOW”シリーズは、今後も個展を繰り返しながら、写真集としてまとめたいと思っています。
近年、秋葉原も集中的に撮影しているので、これも近い内にまとめて発表したいですね。
不器用さを大切に。わかったふりをせず、好奇心のアンテナを張って、気になる場所へ行き、カメラを使って“見る”ということを今後も試行錯誤しながら、地に足をつけて、私なりに楽しみながら続けていきたいと思っております。

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