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柴田のりよし写真展


作者コメント

北京は700年の歴史を持つ都で、皇帝を支える官僚や裕福な商人が住んだ内城(西城区・東城区)と一般庶民の町、外城(宣武区・崇文区)では随分違いがある。そうした地域性は新中国成立後は均一化されたが、今でも胡同の名前や建築物に名残があり、微妙な違いを感じながらの路地歩きは楽しい。再開発が進む中、一部の四合院住宅はレストランや旅館に改装され、レトロな雰囲気が観光客の間で人気を博している。そうした建築物でさえ独特の佇まいが失われていて残念だが、そんな旅人の感傷など無関係に街は急激に変わり続けている。ここ数年は五輪に名を借りた再開発ブームで、老舗商店が立ち並んでいた前門大通りが取り壊されたのには驚いた。庶民の想いとは別次元で、お金儲けに目覚めた役人と開発ブローカーの思惑が街を変えていく。北京南駅周辺には「直訴村」とよばれるエリアがある。失地農民、公害被害者、宗教迫害者など様々な困難に遭っている人たちが全国から集まる。彼らは腐敗した地方役人の告発と、自己の潔白、経済的補償を求めてやってくる。北京の表通りを歩くと生活が向上しているのは一目瞭然だが、影の部分は相変わらずで、この巨大な国がどこへ向かうのか不安を感じずにはいられない。

作者略歴

柴田のりよし(しばた・のりよし)

1966年 長崎県生まれ
1990年 慶応義塾大学文学部卒業
1991年 共同通信社写真部入社 事件・事故・プロスポーツなど報道写真撮影に携わる
1995年 共同通信社退社 フリー写真家として活動を始める
チベット・中国を中心にドキュメンタリー作品を撮り、雑誌に発表

写真展

1993年 「ラサ」 ワキタギャラリー(名古屋)
1997年 「秘境の世紀末」 コダックフォトサロン(銀座)
1998年 「ケサルの楽土」 ミノルタフォトスペース(新宿)
2002年 「ティベタンズ」 ニコンサロン(新宿)
2005年 「広東路地裏劇場」 オリンパスギャラリー(神田)
2007年 「雑技の郷の子供たち」 コニカミノルタプラザ(新宿)
「路地裏マンダラ」 ニコンサロン(新宿)

写真集

2002年 「ティベタンズ」 モール

展示作品

カラープリント 四切・半切 約80点


アクセス

アクセス
〒160-0022
東京都新宿区新宿3-26-11
新宿高野ビル4F
JR新宿東口、地下鉄丸の内線「新宿駅」A7出口から徒歩1分(フルーツの新宿高野4F)

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