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平 寿夫写真展


作者の撮影ノートより

撮影の前に

何時もの事だが、ソコトラ島に降り立つと閉塞感に襲われる。そんな重苦しい気持ちで空港に着くと、観光客の歓声に私も「折角来たのだから楽しまないと」と自分に言い聞かせる。何とかこの島を私の目線で写真を写せないかと思うのだが、中々思うようにはならない。そんな私の気持ちから閉塞感を生み出しているのだろう。それは毎回撮影旅行の後、「今回も未だ未だまとめられなかった。」との思いから、次ぎのプレッシャーがもたらされていたのだ。

最も印象に残ったこと

この島の山間部は朝夕に雲に覆われる事が多い。夕方はまるで舞台の緞帳が閉まって行くかのように太陽が雲に覆われて行く。斜光が辺りを照らす時間になると東から湧き出てきた雲が夕日を追い越してそれを隠して行く。光を失って闇へと向かう、雲を運ぶ風の流れに、時が流浪しているように感じられた。

作品エピソード

竜血樹の森の中に入り込んで行く。道無き山を入り込み日も傾いてきた夕方、疲れ果てて近くの岩で休む事にした。腰をおろし、ふと足下を見た時、それ迄見失っていた大地に生きる植物達に気がついた。夕日の斜光に照らされて、あたかも彼らが、その存在を私に知らせるように。
身体の疲れが、気持ちを解きほぐしていたのであろうか。私はここにきて、これ迄以上にこの地に溶け込めたと感じた。

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