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平 寿夫写真展


作者コメント

イエメンの南に浮かぶソコトラ島は、固有の動植物が生息する島である。気候もアラブの乾燥したものではなく、朝夕は雲に覆われ雨が降ることも多い。つい最近まで、毎年夏になると強烈なアフリカからの西風が島を襲い、飛行機も船も使えなくなり、ここは全くの孤島になっていた。だが、太古の昔からこの島で育ってきた植物たちは、その厳しい環境に慣らされて、生き延びてきたのであろう。その環境の中でそれぞれ独特な形が生み出されたのだと想像される。私はこの島の植物の持つ独特なフォルムにひかれて、彼らを表現できないかと思い何回かチャレンジしてきた。それは単に風景として捉えるのではなく、彼らの肖像でありたいと思ったのだ。空に向かって伸びる枝が作るフォルム、岩に根を張るそれらの質感。そこに彼らが生きてきた時間と進化してきた形の証があると思うからだ。また、その進化という時間、熟成の中の形を探してみたくなったのだ。進化という時間が作り上げた形、それはまた風と大地が育んだものでもあろう。それらを思うとその大地に立って風を感じたとき、時間の流れを思わずにはいられない。今回の作品では、フォルムを表現するために敢えて色を排除し、モノトーンとしてみせていくことにし、それにより時間の抽象性を超えたものになるであろうと考えた。この島にも異常気象が訪れており、島はだんだんと蝕まれています。その中にあって、彼らのその地に息づいてきたその形を表現できていれば幸いです。

作者略歴

平 寿夫(たいら・ひさお)

1960年 大阪生まれ
1983年 大阪芸術大学写真学科卒業
印刷会社に就職。12年間コマーシャルカメラマンとして勤務。
1996年 独立。以後、フリー活動に入る。現在、大阪を拠点に広告写真を写す。
日本写真家協会会員 日本イエメン友好協会会員

写真展

2003年 個展「Arabia Felix. 幸福のアラビア、イエメン」
キヤノンサロン銀座・梅田・名古屋・札幌
2005年 個展「その瞳の先に有るもの。イエメンの肖像」
キヤノンギャラリー銀座・梅田・名古屋・福岡・札幌・仙台
2006年 西梅田アートフェスティバルに参加
2007年 関西写真家達の軌跡100年展出展 その他JPS展、JPS関西メンバーズ展、KDB展等多数出展

写真集

2005年 「イエメンの肖像」 東方出版

展示作品

モノクロプリント A1ノビ 約30点


アクセス

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〒160-0022
東京都新宿区新宿3-26-11
新宿高野ビル4F
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