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プレミオ通信

フォト・プレミオ 2010 入賞者

第1期展示入賞者
(11月末締切)
第2期展示入賞者
(2月末締切)
第3期展示入賞者
(5月末締切)
第4期展示入賞者
(8月末締切)
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FOTO PREMIO NEWS No.14

先日、「フォト・プレミオ2010」第2期(2010年2月末締め切り)の選考会が行なわれ、2名の方が新たに選出されました。今回の受賞者の作品はどのような点が評価されたのか、また、選考委員が作品を選んだポイントなど、選考会でのコメントをそれぞれの作品ごとにご紹介します。

吉江 淳「Riverland」

中判・大判カメラを使って、利根川の岸辺やそこから見る水面を撮影された写真です。なぜか、すべて曇り空のような印象がありますが。

「そのせいか、陰鬱というか、暗澹とした雰囲気がこの作品の大きな魅力になっていますね。風景の前で考え込んでしまうような心理状態を想像させる映像になっています」
「真面目な写真ですね。記憶を辿るのではなく、現在の利根川の風景をストレートにドキュメントする正統派の写真だと思います。特にカラーについては、ジョエル・スタンフェルドやウィリアム・エグルストンなど“ニューランドスケープ”の写真家からの影響を無意識かもしれませんが受けている人だと思いました」

日本には、こういう感覚で風景を見る視点はなかったですよね。

「意識的なのか無意識なのかは定かではありませんが、カラーの質感が乾いた感じで、こんなふうに撮れるというのが素晴らしいと思います」
「日本の風景というと、どうしてもウェットな写真が多いわけですが、そういう撮り方と全然違う風景の見方をしているところが面白いですね。“ドキュメント”ということでは、この作者は何かを言おうとしているのではなく、ただ記録したいということでしょう。その写真への態度や姿勢が、とても好ましいように感じました」


佐藤圭太「都市の音律」

これまでにも都会の建物をモノクロームで撮った映像がなかったわけではないと思いますが、この作品が際立っているのは、どこかに必ず人物が登場するからでしょうか。

「そうですね。人物にどうしても目が引き付けられて、空間が身近であるような、または、疎外されたような空間に見えるところがこの作品の不思議な魅力になっています」
「作者自身の独自な空間体験が表現されていると思うんです。特に新しい写真や珍しい写真ではないのに、見ていて面白く飽きないのはそのせいじゃないでしょうか。人にはそれぞれ自分の故郷(街)での体験があるので、都会に来たときにそこで抱く空間のイメージや受容の仕方がそれぞれ違うと思うんです。この作品はその一例という感じがして、すごく興味深く拝見できました」

都市を絵にするのが上手い人ですね。ソフィスティケイトされた感覚がありますし。

「そうですね。洗練されていてデザイン性が強い写真というのは本来それほど面白くないものですが、この作品はそこまで行かなくて、人間味がちょっとあるというか、住んでいる都市をきちんと描いているという気がします」
「都市を撮っていて、デザイン性もあり、ソフィスティケイトされていたら、普通はもっと冷たい写真になるんですが、この写真にはユーモアがあるので、優しい都市の情景になっていますよね」


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