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プレミオ通信

フォト・プレミオ 2007 入賞者

第1期展示入賞者
(12月末締切)
第2期展示入賞者
(2月末締切)
第3期展示入賞者
(5月末締切)
第4期展示入賞者
(8月末締切)
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FOTO PREMIO NEWS No.2

先日、「フォト・プレミオ2007」第2期締切分(2月末)の選考会が行なわれ、4名(8月2名、9月2名)の写真家が選出されました。新しいフォト・プレミオ入賞者のそれぞれの作品について、選考委員の方々に語っていただいた選考会の模様をダイジェストでお届けいたします。次回応募してみたいという方は、ぜひ参考にしていただければ幸いです。

中田誠志「はじまりの人々」

日常の中の“隙間”と表現すればいいんでしょうか。撮れそうで撮れないような印象を受けました。

「人の“素”の表情を発見する目がこの写真家にはあって、そこがいいなと思いました。表情も含めて人の行動というのは、必ず他人との関係によってつくられるものですけど、その関係がちょっと断たれているようなところが写っていますね。」

作者が相手をしっかり見つめている感じがして、とても優しい視線を感じますね。

「よくあるストリートスナップとは違って、登場人物が何かを“演じている”ような気配を、見る側が想像できる写真だと思います。写っているそれぞれの人たちが、心の状態まで見せているような、そんな感覚を伝えることができている作品だなと思いました。」


若子jet「浮くセンチメンタル」

こちらは、デジタルカメラ特有の色彩で表現された作品群ですね。

「感覚の断片なんですけど、自分が見たものや読んだもの、聞いたもの、さらには他人の感覚をとり込んで自分の感覚になったものまで、そういう断片が繰り出されているという感じがします。今後はその断片を積み上げて、構築していくといいんじゃないでしょうか。これが自分の感覚だ、と断片をそのまま放置しないで、断片であることを意識しながら整理する作業もしてほしいと思います。」

長い時間をかけて撮っているようですけども、自分の世界をプリントによって創りあげていますね。

「勢いみたいなものを感じます。デジタルカメラとそこからの出力という、どちらかと言えばチープなものを生かして、版画っぽい世界を創り出していますね。絵画っぽく色を出して、出力にこだわって表現しているのだと思います。」


山口 学「Niche」

こちらの写真家はいかがでしょうか。

「撮影者と被写体との距離を感じさせないですね。というのは、この作者自身がまるでテレビを見るのと同じような感覚で被写体を見ている、そんなスタンスだと思ったんですよ。デジタルカメラによって生まれてきた現象だと思うんですが、そうした新しいスタンスに興味を惹かれました。」
「ズームイン、ズームアウトが無限にできるような距離感と、対象に向き合う時間や頻度が、絶対的ではなく相対的にピックアップできてしまう感覚があるように思います。写真に対する向き合い方がちょっと次元が変わってきているというか、デジタルカメラとの付き合い方によるものでしょうが、最近はスナップの質自体が変わってきているという印象があります。そうした流れの中でもきちんと作品化できている好例だと思いました。」

スナップの傑作というと画面に緊張を感じましたが、それらとは異質なものですね。これもデジタルカメラを使う人たちに特徴的なことなんでしょうか。

「やはり、ファインダーをのぞいて撮っているというよりも、液晶画面を見ながら撮っているという感じがしますね。それが、いままでのスナップのあり方とちょっと違う要因なんじゃないでしょうか。」
「だからこそ、新しい世界が生まれているのかもしれませんね。ファインダーをのぞいた場合だとこういう撮り方はしないので、モニタリングしている感覚がそのまま作品になっているようです。」


山下隆博「多摩川の陽々」

こちらはオーソドックスな作品ですが。

「このように日常を見つめるというのは、簡単なようでいて、じつはむずかしいものなんですよ。類似した写真が多くあると思われるかもしれないけれど、もちろんそれぞれ違うものだから、もっとこうしたスタンスの写真は撮り続けられるべきだと思います。」

いい意味で、回答がないというか、終わりがない写真じゃないでしょうかね。

「そうですね。つまりは、そのことをメッセージとして教えてくれる写真ですね。」
「川というのは、都市空間の中でも、日常すぐに行くことができて視野が開けている場所です。そのような場所で、いろんな角度からさまざまな被写体を撮っていて、さまざまなものによって場所が構成されているんだということを、どうにかして表現しようとしています。ここでの正攻法は大切なんじゃないかと思いました。自分の足で歩いて地図を描いていくような、古典的だけど効果的なアプローチだと思います。」


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