コニカミノルタの先進性

コニカミノルタは2006年6月に、蛍光灯並みの発光効率と寿命を持つ有機EL照明のデバイスを発表しています。ここではそのポイントを見てみましょう。

発光効率100%の『リン光材料』

現在、さまざまな分野で開発が進む有機ELですが、要となる発光部の材料は2つの種類が混在しています。1つはすでに携帯電話のディスプレイなどで実用化が進んでいる「蛍光材料」。もう1つがコニカミノルタが有機EL照明デバイスで採用している「リン光材料」です。

2つの材料は発光効率に大きな差があります。蛍光材料は25%なのに対し、リン光材料は100%(いずれも理論値)です。発光効率が高ければ、発熱の少なさ、省電力といった面でも有利なデバイスになります。つまり本来照明やディスプレイには、リン光材料の採用が理想的なのです。

『青色リン光材料』の開発に成功

それでは、なぜこれまで蛍光材料の実用化が先行してきたのでしょうか。実は寿命の長いリン光材料の開発は難易度が高く、特に波長の短い青色材料の開発は極めて困難だとされていました。光の三原色のひとつである青色は、白色に発光する照明の開発には欠かせません。

コニカミノルタは青色リン光材料の研究に取り組み、高い発光効率と寿命を両立させた世界最高の青色リン光材料の開発に成功しました。その背景には、カラーコピー機の感光体や写真フィルムで培った合成技術のノウハウが活かされています。

照明にフォーカスして、実用化を目指す

新たに開発した青色リン光材料、そこにコニカミノルタのコア技術である設計技術、生産技術のノウハウを結集したとき、もっとも有効なアウトプットとなるのが照明です。これまでの有機EL照明は、発光効率と耐久性で蛍光灯に劣っていました。コニカミノルタが開発した有機EL照明は、実験室レベルで蛍光灯に匹敵する電力1ワット当たり64ルーメンの発光効率と、約1万時間の寿命を実現しています。

面で発光し、薄くフレキシブル、発熱も少なく、環境にも優しいという蛍光灯にはない数々のメリットを持つ有機EL照明が、コニカミノルタの開発によって実用化に大きく近づきました。

有機ELと既存の照明の発光効率、発光寿命比較(2006年6月時点)
  有機EL白色デバイス
(コニカミノルタ)*2
白熱電球 蛍光灯 LED
発光効率(lm/W)*1 64 10~20 60~100 50~70
発光寿命(時間) 10,000 ~3,000 5,000~10,000 ~40,000
*1
ランプ効率
*2
初期輝度1000cd/m2で評価、寿命は初期輝度の半減時間

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