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質の良い睡眠をとる方法

寝苦しさで夜中に起きてしまう、睡眠時間はたっぷりとっているはずなのにいつも眠い……など、睡眠にまつわる悩みについて紹介していきます。

質の良い睡眠をとる方法

「寝だめ」「二度寝」は逆効果

夏は夜になっても気温は下がらず、湿気も多いため寝苦しさを感じる季節。眠れていないから平日の不足した睡眠時間を二度寝や、休日の寝だめでカバーしようとする人が多いのではないでしょうか?
じつはこの「二度寝」や「寝だめ」が睡眠の質を下げることにつながると指摘するのは、睡眠専門医の鈴木真由美先生です。
「睡眠には体を休める『レム睡眠』と脳を休める『ノンレム睡眠』の2種類があります。『ノンレム睡眠』は眠りの深さによって3段階に分けられます。寝付くと浅い睡眠からじょじょに深い睡眠に移行していき、3段階のうちで一番深い睡眠「深睡眠」に入り、その後『レム睡眠』が出現します。「深睡眠」と「レム睡眠」が十分にある睡眠が、良質な睡眠です。寝入りばなからレム睡眠までの1周期が約1時間30分ほどで、眠りについてから、この周期は睡眠前半の約5時間で、約3回繰り返されます。明け方には「深睡眠」は出現しないので、二度寝や寝だめをしても質のよい睡眠はとれません。」

すっきり目覚めるための睡眠時間は?

では、どのくらい眠れば疲労が回復し、すっきり目覚められるのでしょうか。
「日本人は6~7時間の睡眠をとる人が多いといわれています。しかし睡眠時間が4時間でも平気な人や、10時間眠っても足りないという人も。睡眠時間は『人それぞれ』です」
そこで鈴木先生がおすすめするのが、自分にあった睡眠時間を知る方法です。

【自分にあった睡眠時間を知る方法】

①今までの人生を振り返り、睡眠に対してストレスを感じなかった期間の睡眠時間を思い出してみる。
②例えばそれが8時間だとしたら、現在の起床時間から逆算して就寝時間を決める。
(例:起床時間が6時の場合は逆算して22時に眠るようにする)
③8時間睡眠ですっきりしたら、その睡眠時間を確保するように環境調整する。このとき起床時刻を一定にすることがポイント。

「遅寝早起き」のすすめ

『〇時間眠らなくちゃいけない』と睡眠時間を確保することばかりとらわれる人がいますが、これも間違いです。加齢に伴い睡眠時間は短くなっていきます。大切なのは、昼間の生活が支障なく過ごせることです。
「睡眠時間を気にして、眠くないうちに眠ろうとすると、かえって目が覚めてしまいますよね。眠気がくる前の時間帯は睡眠禁止ゾーンといって、眠りにつくのが困難な時間帯です。眠気を感じるときまで待って、床につくほうが寝付きやすくなります。また、起床時刻を一定にすることも重要です。起床し、朝の光をあびたところで体内時計が動きはじめますから、起床時刻がまちまちだと、時差ぼけと同じ状態になるため注意が必要です」と鈴木先生。

すっきり目覚めるには『朝の光』を浴びることから

さらになかなか起きることができない人におすすめなのが、「朝の光」を浴びること。体の中にある「体内時計」は"起きる"、"眠る"といった1日のリズムである『概日リズム』を作っています。この『概日リズム』は24時間より長い周期で動いているため、調整してあげないと、起床時間が少しずつ後ろにずれていってしまいます。その調整機能の役割をするのが『朝の光』です。
 目覚めてすぐ目から光が入ると、脳の視交叉上核にある「主時計」のスイッチが入り、脳が目覚めます。
「朝の光で脳が目覚めたら、次は朝食(果物やヨーグルトなど軽いものでも可能)をとりましょう。「抹消時計(脳以外にある体内時計)」が動きはじめ、胃、腸などの消化器や筋肉など、体中の臓器が目覚めます。抹消時計は主時計から指令が伝わりますが、消化器にある抹消時計は 主時計を介さなくても食事の刺激で動き出だすため、朝食をとることでより早く、抹消時計が動きやすくなります。脳と体の『体内時計』が、覚醒モードにリセットされ、すっきりした目覚めになりますよ」と鈴木先生。

ぐっすり眠るためには環境を整えよう

最後に鈴木先生おすすめの寝苦しい夜でも良質な睡眠をとるための準備方法を紹介します。

①夏こそあえてシャワーでなく入浴を
昼間、冷房で冷え切った体を入浴で温め、深部体温をあげましょう。ぬるめ(39℃くらい)のお湯に10分ほど浸かりましょう。眠る2時間前までに入浴するのがおすすめです。じょじょに深部体温が下がり、眠りやすくなります。

②エアコンを上手につかいましょう
無理してエアコンを使わないことで、暑くて夜中に何度も目覚めるのは避けましょう。室温を自分に適した24~28度に設定し、薄手の布団やタオルケットなどかけもので調節しましょう。

③頭を冷やして寝苦しさをしのぐ
暑くて眠れないときは、氷枕などで頭を冷やすことで、深部体温が下がりやすくなります。

④昼もノンカフェイン飲料で頻尿予防
特に夏は昼に水分をたくさん摂るため、頻尿で起きてしまうという人がいます。そのような場合は、利尿作用のあるカフェイン入りの飲料はさけ、ノンカフェインの麦茶、ハーブティ―などで水分摂取するようにしましょう。

④午睡をするなら15時までに30分間以内
日中、眠気がある人は15時までに30分間以内で、目を閉じてみましょう。昼食後に目を閉じるのも効果的です。目からの情報を遮断するだけで充分、脳は休まります。無理に眠らなくてもOK。

まとめ

眠れない、昼間に眠気を感じる時は、睡眠時間を長くするのではなく、毎日同じ時刻に起床することをこころがけましょう。また良質な睡眠をとるためには環境を整えることも重要です。

By Monicia編集部

鈴木真由美先生

監修
鈴木真由美先生

1984年に東京女子医科大学医学部卒業。現在は、東京女子医科大学病院睡眠科にて睡眠障害の診断、治療、研究を行っている。
日本睡眠学会専門医、
日本睡眠学会 睡眠薬適正使用休薬ガイドライン作成WG班員。