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コリや痛みをやわらげる拮抗筋ストレッチ

コリや痛みをやわらげる拮抗筋ストレッチ

オフィスで1日中、同じ姿勢でパソコンとにらめっこしていると気づかぬうちに肩コリ、腰痛……など体がコリ固まっていませんか。こんな悩みをやわらげるのが今回紹介する「拮抗筋ストレッチ」。たったワンポーズでコリ固まった体をやわらげます。

3つの筋肉が伸びきると肩コリに

パソコンを前に同じ姿勢で長時間座りっぱなし、気づくと首や肩まわりから体全体がカチコチになっている……そんなことありませんか?
このコリや痛みは筋肉や筋膜が伸びきったことで起こるといいます。

※ 肩こりに関係する筋群には,僧帽筋,肩甲挙筋,菱形筋,頸板状筋などがあますが、青山先生は特に僧帽筋、肩甲挙筋,菱形筋に注目しています。

「肩甲骨は肋骨の上にペタッとはりついている骨です。この肩甲骨を正しい位置に固定しているのが、僧帽筋(そうぼうきん)、肩甲挙筋(けんこうきょきん)、菱形筋(りょうけいきん)。ただでさえ肩甲骨まわりのこの3つの筋肉には負荷がかかりやすいのに、パソコンやスマホの画面を見るときに顔を突き出すような姿勢をとると、3つの筋肉により負荷がかかります。すると、首まわりの筋肉のバランスが悪くなり、血管は圧迫され、血流も悪くなります」というのは、京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻准教授の青山朋樹先生。
肩コリや腰痛について研究し、実際に患者さんの治療にあたってきました。

筋肉が肩甲骨を正しい位置に固定しています。

筋肉が肩甲骨を正しい位置に固定しています。

腰痛は筋膜が突っ張って起こる

同じく長時間のデスクワークでおこりやすい腰痛は、どのようにして起こるのでしょうか? 腰痛は筋肉ではなく筋膜が原因だと青山先生はいいます。筋膜とは筋肉を覆う膜で、その中でもいちばん負荷が多くかかるところの筋膜は白く厚くなります。その中でも背中から腰にかけて筋肉を覆う胸腰筋膜(きょうようきんまく)が腰痛の原因となっています。

「姿勢が悪く、猫背になることで、胸腰筋膜が引き延ばされます。胸腰筋膜が伸びてしまうと、周辺の血管が圧迫され腰痛が起こるのです」と青山先生。
腰痛というと、腰の骨に異常があると思われがちですが、青山先生の外来を訪れた患者さんの多くも胸腰筋膜の原因によるものだったそうです。

腰痛は筋膜が突っ張って起こる

肩コリも腰痛もやわらげる
拮抗筋ストレッチ

デスクワークによる肩こりや腰痛を多く診てきた青山先生が考案したのが「拮抗筋ストレッチ」です。

(※拮抗筋とは、ある筋肉がある関節に対して行われる運動と、反対方向の運動をさせる筋肉のこと。たとえば上腕二頭筋が収縮すると肘の関節が屈曲します。その際に上腕三頭筋が緩み(弛緩し)ます。このような関係にある筋肉を拮抗筋と呼びます。)

「『姿勢よくしてください』というと背中と腰をそらす人が多く、これは正しい姿勢とはいえません。体に負荷がかからない良い姿勢とは、どの筋肉にも均等に負荷がかかっている状態。その状態に筋肉をリセットするのが、拮抗筋ストレッチです。椅子に座って行ってもコリや痛みは十分やわらぎますよ」と青山先生。

また拮抗筋ストレッチには、筋肉のコリや筋膜の痛みをとるだけでなく、ストレッチが終わると副交感神経が優位になる、つまりリラックスする効果もあると青山先生はいいます。

これからの時期はエアコンで体が冷え、血行が悪くなり肩こりや腰痛が起こる可能性があるといいます。仕事の合間に拮抗筋ストレッチを試してみて!

まとめ

【拮抗筋ストレッチのやり方】

2~3時間おきに10秒間×3セット

①両手の平を頭の上で合わせ、足の裏は床を踏みしめるようにぴったり付けます。
②指先から天に引っ張られているようなイメージつま先立ちになり、10秒間、体を伸ばします。

【ストレッチ中に注意すること】

体の前、後ろ、左右についている筋肉が同じ強さで引っ張られると頭の中でイメージしながら行いましょう。

拮抗筋ストレッチのやり方

By Monicia編集部

青山朋樹先生

監修
青山朋樹先生

京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻准教授。群馬大学医学部医学科卒。京都大学大学院医学研究科博士課程修了。専門は再生医学、リハビリテーション医学。

イラスト/後藤知江