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公開日2026.04.08

属人化しがちな色管理を変える!
Accurioシリーズの「誰でもできるカラーマネジメント」

誰でもできるカラーマネジメント 誰でもできるカラーマネジメント

※本記事は、2026年3月に開催されたJAGAT主催セミナー「最新の色管理ソリューションへの招待」でご紹介した内容を抜粋して構成しています。

色管理は印刷現場で品質を左右する重要な工程である一方、専門知識や経験が必要なため特定の技術者に依存しがちです。この課題に対しコニカミノルタは、専門知識がなくても安定した印刷品質を実現できるカラーマネジメントソリューションの開発を進めています。本記事では、その背景とソリューションについてご紹介します。

なぜ色管理は難しいのか

少子高齢化による労働人口の減少は、印刷業界においても大きな課題となっています。こうした人材不足は印刷業界に限ったものではありませんが、なかでも色管理は印刷品質を左右する重要な工程でありながら、専門知識や複雑な操作が求められる領域です。

色管理の仕組みを十分に理解している人は印刷会社のなかでも限られており、特定の担当者に依存する運用になりやすいのが実情です。新たに人材を雇用しても技術の継承が進みにくいといった声も多く聞かれます。こうした課題は日本だけでなく、海外の印刷現場でも共通して指摘されています。

このような背景から色管理の仕組みをより分かりやすくし、専門的な知識がなくても運用できる環境づくりが求められています。コニカミノルタでは「色管理を、誰でも、簡単に」をコンセプトに、これまで分散していた色調整・検証・管理機能を統合し、よりシンプルに色管理が行える開発を進めています。安定した色再現を継続的に実現できる生産現場を支えることが狙いです。

色管理の課題と解決に向けた狙い

色管理の課題背景と解決に向けた狙い

色を安定させるために大切なこと

印刷物の色を安定させるためには、カラーマネジメントの各工程を適切な順序で実施することが重要です。色調整にはいくつかの段階があり、それぞれ目的が異なるためです。

コニカミノルタ製品でも、下図のようにさまざまな色調整機能が用意されています。これらは目的に応じて段階的に色を整える仕組みであり、プリンターの状態を整える調整からカラープロファイルを用いた色管理、最終的な微調整まで複数の工程によって狙いとする色品質に近づけていきます。

しかし印刷現場では、色味の違いが気になった際にトーンカーブなどで微調整を行うケースも少なくありません。本来は、こうした微調整を行う前にプリンターの状態を安定させる調整を実施する必要があります。プリンター本体の状態が安定していないまま運用すると色再現は安定しません。カラーマネジメントでは、各調整を適切な順序で行うことが安定した色再現につながります。

コニカミノルタ製品の色調整機能

各調整を適切な順序で実施することが重要

プリンター調整/キャリブレーションの課題

プリンター調整やキャリブレーションでは、CMYKそれぞれの濃度を目標値に合わせることでプリンターの状態を整えますが、この調整だけでは色を完全に管理はできません。

なぜなら実際の印刷物は、CMYKの単色だけで色が構成されているとは限らないからです。2次色であるRed(M+Y)、Green(C+Y)、Blue(C+M)をはじめ、CMY(またはCMYKより3色)が重なった3次色や、CMYKすべてが重なった4次色など、複数の色の組み合わせによって最終的な色が表現されています。

プリンター調整で管理できるのはあくまでCMYKそれぞれの濃度のため、複数色が重なってできる色(2次色以上)までを直接補正することができないのです。こうした背景から、複数色が重なった色も含めて補正する仕組みとして、カラープロファイルによるカラーマネジメントが重要になります。

では、このカラープロファイルとはどのような仕組みなのでしょうか。

プリンター調整/キャリブレーションの課題

2次色以上の重なった色を補正する仕組みがカラープロファイルによるカラーマネジメント

カラープロファイルとは

カラープロファイルとは、機器ごとの色の特性を記録したデータのことです。一般的には ICC(International Color Consortium)が定めた仕様に基づいた「ICCプロファイル」が使用されています。プリンターやディスプレイなどの機器は、それぞれ再現できる色の範囲や特性が異なるため、同じデータを使用しても出力する機器によって色が異なって見える場合があります。

カラープロファイルによるカラーマネジメントは、こうした機器ごとの色の違いを補正する仕組みです。例えばプリンターの場合、カラーチャートを印刷して測色することで、そのプリンターがどのような色を再現できるのかを数値として取得します。その結果をもとに、CMYKの値とL*a*b*値の対応関係を記録したものがプリンタープロファイルです。

このプロファイルを利用することで、次のような色変換が可能になります。

● CMYKの色データをL*a*b*の色空間に変換する

● 逆にL*a*b*の色を、プリンターで再現できるCMYK値に変換する

こうした変換により、複数の色が重なった複雑な色も補正でき、狙いとする色に近づけることができます。その結果、オフセット印刷で行っていた仕事をオンデマンド印刷で出す場合や、複数のマシンで対応する場合など、出力方式や機器が異なる場合でも色のばらつきを抑え安定した色再現を実現しやすくなります。

これが、カラープロファイルによるカラーマネジメントの基本的な考え方です。

カラープロファイルとは

カラープロファイルによるカラーマネジメント

しかし、実際の現場でカラープロファイルを作成し運用することは決して簡単ではありません。プロファイルの作成には専用の測色機やソフトの操作が必要で、プリンターの状態が変化すれば再作成も求められます。運用全体に専門的な知識と手間がかかるためです。

「色管理を、誰でも、簡単に」を実現するカラーマネジメント

こうした課題に対し、コニカミノルタでは「色管理を、誰でも、簡単に」をコンセプトに、専門知識がなくても運用できるカラーマネジメントソリューションの開発を進めています。それがコニカミノルタのAccurioPro ColorManagerです。

AccurioPro ColorManagerは、色品質の調整や管理に必要な機能を一つのアプリケーションに統合。複数のアプリケーションに分かれていた操作を一元化することで、複数台のプリンターを効率的に管理できるようになります。さらにインテリジェントクオリティオプティマイザーIQ-601を装着すれば、プリンターの前に行かなくても遠隔でカラーマネジメントを実施でき、現場の負荷も軽減されます。

特に注目したいのが、「一般ユーザー(オペレーター)モード」 です。オペレーターは画面からプリンターのトレイを選び、指示に従って操作するだけでカラーマネジメントに必要な作業を完結させることができます。アルバイトや新しく入社した方でも、安定した色管理を日々の業務に無理なく取り入れられる設計です。

AccurioPro ColorManagerのオペレーターモード

専門知識がなくてもカラーマネジメントができる設計

さらにAccurioPro ColorManagerでは、測定結果のレポートを確認できます。この測定結果を活用することで、JapanColor認証制度に基づくデジタル印刷認証の要件も効率的に確認可能です。

このデジタル印刷認証はJapanColor2011を基準としており、デジタル印刷でもオフセット印刷の色再現に近づけることを目的としています。AccurioPro ColorManagerでは54色のカラーストリップを測定し、測色数値が規程の許容値内に収まっているかを確認できるため、品質管理を効率的にサポートします。

AccurioPro ColorManagerの測定結果レポート

AccurioPro ColorManagerの測定結果レポート
※色検証機能のターゲットはJapanColor2011基準のみ対応

AccurioPro Cloud Eyeとの連携

印刷現場では、複数の拠点で印刷を行うケースも少なくありません。こうした場合、拠点ごとに出力される色のばらつきを抑えることが重要です。

コニカミノルタのAccurioPro Cloud Eyeは、クラウドを介して複数拠点の「出力色」をまとめて管理できるサービスです。今後リリースが予定されているAccurioPro ColorManagerのバージョンアップでは、新機能としてこのCloud Eyeとの連携が搭載されます。これにより複数拠点で出力された色を統一して管理できるだけでなく、カラー管理や検証履歴の管理も可能になります。この仕組みにより拠点間の色のばらつきを抑えながら、安定した印刷品質の運用が実現できます。
※2026年3月時点

AccurioPro ColorManagerの新機能

AccurioPro ColorManagerの新機能(Cloud Eye連携)

今後の目指す姿

将来的にはカラーマネジメントをほぼ自動化し、ユーザーが「色調整や色管理をしている」と意識することなく、受注ジョブの特性に応じて印刷開始前に最適な色調整が行える運用の実現を目指しています。

また、どのような色品質が確保されているかをエビデンスとして残す仕組みを整えることで、品質管理の透明性と信頼性を高め、現場の安心感を支えることも重要だと考えています。

コニカミノルタは、印刷現場の人々が色管理の負担から解放され、よりクリエイティブで創造的な業務に集中できる環境の実現に向けて、今後も開発を進めていきます。

コニカミノルタ 松下浩一郎

コニカミノルタ株式会社 プロフェッショナルプリント事業本部

松下 浩一郎

Profile:約20年に渡りプロダクションプリント製品のプリンターコントローラーやアプリケーション開発に従事。2021年よりカラーマネジメントソリューションの企画と開発を担当し、難易度が高いと言われるカラーマネジメントを誰もが容易に行えるようにすべく日々活動中。

Profile:約20年に渡りプロダクションプリント製品のプリンターコントローラーやアプリケーション開発に従事。2021年よりカラーマネジメントソリューションの企画と開発を担当し、難易度が高いと言われるカラーマネジメントを誰もが容易に行えるようにすべく日々活動中。

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