2009年1月1日(木・祝)、駅伝最高峰の大会である第53回全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)が開催されました。この大会は群馬県庁をスタート地点に7区間100kmで争われます。前回大会の優勝チームであるコニカミノルタ陸上競技部は連覇をかけてレースに臨みましたが、4位という結果に終わりました。
ニューイヤー駅伝は今大会よりルールとレース区間が変更となり、「外国人選手の登録が可能な区間は2区のみ」「最長区間が4区に(前回までは2区)」となりました。このルール・区間変更を踏まえ、各チームがどのような戦略を展開するのか注目されました。
レース当日は快晴となりましたが、「上州の空っ風」と呼ばれるこの地方独特の強い風が吹き、レース展開に大きな影響を与えました。
1区(12.3km)を走るのは昨年北京オリンピック男子5000m・10000mに出場した松宮隆行選手。序盤は先頭集団前方の位置をキープします。そして9km過ぎからペースを上げ、一時はトップに立ちます。ゴール前でライバルチームとデッドヒートを繰り広げ、トップと2秒差の2位で2区へたすきを渡します。
世界最高レベルのスピードを持つ外国人選手が集まる2区(8.3km)を走るのはムワニキ選手。懸命の走りでライバルたちに食らいつき、7位で3区につなぎます。
3区(13.7km)には太田選手が出走しました。前回大会、1区で見事な走りを見せた太田選手は今回も快走。前を行くライバルとの差を縮め、4位にジャンプアップします。
最長区間、各チームのエースが揃う4区(22.3km)を任されたのは山田選手。序盤は日本を代表する長距離ランナーと肩を並べて走りますが、中盤以降は粘りを見せることができず、7位に後退します。
5区(15.9km)は4区と並ぶエース区間。高低差があり、強い向かい風が吹く最難関コースです。この5区に出走したのがルーキーの黒﨑選手。山田選手からたすきを受け取ると、ものすごいスピードで前方集団に追いつきます。その後も好位置をキープして6位で6区へ。
6区(11.8km)を走るのはキャプテン・坪田選手。「上州の空っ風」に全くひるむことなくハイペースで飛ばし、先頭集団との差を詰めていきます。たすきを受け取った時点で1分半あったトップとの差を51秒にまで縮め、4位で7区へ。優勝への望みをつなぎます。坪田選手は区間賞を獲得しました。
そして7区(15.7km)。アンカーを務めるのは前田選手。坪田選手の流れを受けて序盤は快走しますが、後半はトップ集団との差を広げる結果となり、4位でゴール。連覇を成し遂げることはできませんでした。
三度目の連覇、七度目の優勝に挑んだ今大会ですが、残念ながら4位という結果に終わりました。応援していただきました皆様、ありがとうございました。次回大会で必ず王座に返り咲くため、選手・スタッフ一同邁進いたします。今後も暖かいご声援をよろしくお願いいたします。
詳細は下記の通りです。
順位 | 出場チーム | 記録 |
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4位 | コニカミノルタ | 4時間53分34秒 |
区間 | 出場選手 | 記録 |
---|---|---|
1区 12.3km | 松宮隆行 | 35分41秒(2位) |
2区 8.3km | ジョセフ・ムワニキ | 23分11秒(11位) |
3区 13.7km | 太田 崇 | 38分50秒(3位) |
4区 22.3km | 山田紘之 | 1時間04分29秒(13位) |
5区 15.9km | 黒﨑拓克 | 48分10秒(5位) |
6区 11.8km | 坪田智夫 | 34分37秒(1位) |
7区 15.7km | 前田和之 | 48分36秒(17位) |