捺染用布搬送システム~リアルタイムで計測して搬送量を制御~

開発の背景

テキスタイル捺染に革新

布に柄などをプリントすることを「捺染(なっせん)」と言います。世界のテキスタイル捺染市場では一般的にはスクリーン版を使った捺染方式が主流ですが、近年、インクジェット捺染方式が、ファストファッションなどのアパレルメーカを中心に、革新的染色法として急速に普及しています。

インクジェット捺染方式は、スクリーン版の製版が不要のため次のような利点があります。

  1. 1) 1着分といった小ロット生産に有利
  2. 2) 色違い、柄違いなどの多品種対応に有利
  3. 3) 配色に数多くの色が使え、グラデーション表現にも優れている
  4. 4) 細線表現に優れ、微細な模様も印刷可能
  5. 5) 短納期生産が可能

インクジェット捺染でも大量印刷を

小ロット生産に有利なインクジェット捺染方式ですが、有名ブランドのスカーフなどではオリジナリティーのあるデザインを短納期生産できる点で需要が拡大しており、大ロットに対応できる超高速機の要望が高まっています。

超高速機では、布の搬送速度が高速になり、布の搬送量を一定に保つことが難しくなります。布が一定速度で送られないと、搬送量が不安定になり、プリント結果に濃度ムラが発生する原因となりますので、これを防ぐためには、搬送に及ぼす影響を最小にしつつ、搬送精度を維持する技術が必要となります。

課題

  • ・高速搬送しても、布の搬送量が高精度に制御できる技術を開発する。

成果

  • ・印刷速度1,000m2/時という高速でも、布の送りを数μmの精度で制御。

コニカミノルタの技術

移動量を数μmの精度で制御

布の搬送ユニットには、ベルトによる搬送方式を採用しています。このときベルト上に残ったインクを除去するベルトクリーニング部材の摩擦による負荷変動や、布の排出側に接続される乾燥機の影響によって、ベルトの速度にわずかな乱れが生じます。そこで、ベルトの移動量をリアルタイムに計測し、ベルトの制御にフィードバックする方式を採用することで、より搬送精度の高いベルト搬送を実現しました。

これが、搬送ベルトの搬送量をダイレクトに検出し、目標の搬送量となるように補正制御する「搬送量補正制御」という技術です。図のようにベルトの搬送に連動して移動するリニアセンサーを設けて実際のベルトの移動量を数μmの精度で計測し、実際のベルト送り量と目標送り量との差分を搬送モーターの回転量にフィードバックすることで、高精度な搬送制御を可能にしています。

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