脈波計測~採血なしで血液中の酸素量を調べる ~

パルスオキシメータは動脈血中の赤血球の中にあるヘモグロビンのうち酸素と結びついているヘモグロビンの割合を計測する測定器で、指先等に光を照射することにより測定を行います。1977年に商品化されて以来、多くの医療機器メーカーによって技術的改良が加えられ、今では手術室、ICU、呼吸器関係などの医療の現場で必須の医療機器になっています。

測定原理

心臓から拍出された動脈血は脈波と呼ばれるように波のような形で血管内を移動します。一方静脈血は緩やかに流れ脈波を持ちません(図1)。このため光の変化成分だけを見ることで動脈血のみの情報を得ることができます。HbO2(酸化ヘモグロビン)とHb(還元ヘモグロビン)は図2のような分光特性を示します。赤色光(R)ではHbのほうが高い吸光度を示すため、酸素の少ない血液は暗い赤色を、酸素の多い血液は鮮やかな赤色をしています。また、赤外光(IR)においては、HbO2とHbの吸光度に大きな差はありません。そこで、吸光度R/IRの比率は、HbO2が多いときには小さくなり、逆にHbが多い時には大きくなります。このようにして、パルスオキシメーターは2波長の光量の変化成分の比から酸素飽和度を求めています。

実際、生体を透過した光の中で動脈による脈動成分は、小さい場合には透過光量に対して1.0%未満と微弱な信号で、生体や時間によって変動します。そのため変動する微弱な光を正確に捉える技術が必要になります。コニカミノルタのパルスオキシメーターでは脈動成分にのる商用周波数ノイズを除去する点灯方式、赤色光および赤外光の発光量および受光感度を測定状態に応じて最適化する信号処理を採用し、低消費電力で安定した測定値を確保しています。その結果は採血式の酸素飽和度の測定値とパルスオキシメーターの測定値を比較することで臨床的にも有用なものであることを確認しています。

この技術に関連したテクノロジーレポート

ページトップへ戻る