低被曝のX線撮影装置~高画質で低被曝、そんな理想を叶える技術~

開発の背景

X線撮影はデジタルが主流に

かつてドラマや映画で、医師がレントゲンフィルムを光にかざすシーンをよく目にしました。しかし現在、X線撮影の主流はフィルムからデジタルへと移行しています。
1990年代後半ごろから、人体を通過したX 線情報をイメージングプレートに記憶させ、専用の読取装置でスキャンするCR(Computed Radiography)が普及。さらに近年は撮影と同時にデジタル画像が得
られるDR(Digital Radiography)が登場し、すでに大病院や整形外科を中心に広まっています。

高画質・低被曝を実現するには?

“デジカメ”さながらのスピーディーな撮影はもとより、DRには被曝線量の低減も期待されています。と言うのも、フィルムやイメージングプレートの代わりとなるX線受像器の性能次第で、低いX線量でも高い画質が実現できるからです。
受像器の画質を示す指標の一つがDQE(検出量子効率)で、この値が高いほどX線光子を効率よく捕獲でき、少ないX線量でも高い画質が得られます。またダイナミックレンジも画質を大きく左右する指標。この値が大きい受像器なら細部まで安定した画像を表現できるのです。

課題

  • 低いX線被曝量で高い画質を実現したい

成果

  • 従来機よりもDQEを20%向上。低線量でも高い画質が可能に
  • 従来機では約3.5桁だったダイナミックレンジを約4桁まで拡大

コニカミノルタの技術

高いDQE値を誇るFPD(Flat Panel Detector)

DR撮影ではFPD(Flat Panel Detector:平面型検出器)というX線受像器が用いられます。コニカミノルタは長年培ってきたシンチレーター(蛍光体)の技術により、高いDQE値を実現したFPDを開発。X線量を下げても高いDQEを維持できるのが特長です。
また、従来機では約3.5桁(2μR ~ 7mR)のダイナミックレンジを、CRに近い約4桁(1.4μR ~ 12mR)まで拡大することに成功しました。
これら高いDQE性能と、ダイナミックレンジの拡大により、CRの約半分のX線照射量でも高画質の診断画像を得ることができ、患者への被曝リスクを大幅に低減することができるようになりました。

柱状結晶画像比較イメージ

DQE比較グラフ~全線量域で高いDQEを実現~

技術ポイント

高性能Cslシンチレーター

【CsI(ヨウ化セシウム)結晶の顕微鏡写真】
側面(左)と表面(右)

シンチレーター(蛍光体)にはCsI(ヨウ化セシウム)の結晶を使っていますが、X 線を光に変換して効率的に出射させるためには、CsI柱状結晶形状が最適化されていること、結晶の高さと太さが揃っていることが重要です。コニカミノルタは、その高い材料技術と生産技術によって、均一で整った結晶を大面積に成長させたシンチレーターを自社生産できる、世界でも数少ないメーカーです。

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