地紋セキュリティー~資料の2次コピーを防止する~

開発の背景

情報漏えい媒体1位は「紙」

自分ではそれほど重要だと思わなかったその資料には、見る人によっては大変な秘密が入っていた。このようなケースは、決して他人ごとではありません。
情報漏えいの媒体として常に1位の座を占めているのは紙です。様々な資料は作成者の手を離れて、次々とコピーを繰り返されていくうちに、思わぬ情報漏えいをもたらします。それには不用意なコピーを防止することが大切で、資料を2次コピーしようとしても「コピー禁止」のメッセージが出てコピーされない機能や、予め設定したパスワードを入力した場合に限りコピーが許可される機能による情報管理が有効です。

課題

  • 資料の2次コピーをできなくする
  • 資料の2次コピーをパスワードによって許可する

コニカミノルタの技術

地紋セキュリティー機能

コニカミノルタは、プリントアウトした紙自体にコピーガード情報を埋め込んで管理する、「地紋セキュリティー機能」を開発しました。
このセキュリティー機能では、原稿をコピーあるいはプリントすると、背景に地紋セキュリティーパターンが付加されて出力されます。この地紋模様が埋め込まれた用紙を再びコピーすると、埋め込まれた地紋セキュリティーパターンを複合機が検出して、コピージョブを停止したり(コピーガード機能)、パスワード入力を促す画面を表示し、正しいパスワード入力によってコピーが再開したり(パスワードコピー機能)します。

地紋セキュリティーパターンでは、模様に「・(ドット)」大小および「-(ダッシュ)」大小の4パターンの微細な記号(シンボル)を埋め込むことで情報を目立たなくしています。また、情報パターンを繰り返し埋め込むことで、原稿の一部が改ざんされたり汚れたりしても、情報の復元が可能となっています。


地紋セキュリティーパターン

Small size dot symbol, large size dot symble, small size dash symbol, large size dash symbol
4種のシンボル

※コニカミノルタの地紋セキュリティー機能を搭載した機種のみで有効な機能で、オプションのセキュリティーキットが必要です。

成果

  • 地紋セキュリティーによる「コピーガード機能」
  • 地紋セキュリティーによる「パスワードコピー機能」

技術ポイント

ポイント1:スピーディーな検出を支えるアルゴリズム

複製を防止するには、スタートボタンが押された後、原稿のスキャナ読み取りと並行して地紋模様に埋め込まれたパターンを検出し、印刷を開始する前に情報の解析を完了しなければなりません。コニカミノルタは、セキュリティー情報の検出と解析にかかる時間を短くするために、アルゴリズムをハードウェア化して処理効率をアップしました。ハードウェア化とは、一連のアルゴリズムを単純な専用処理のブロックに分け、ブロックごとに次々と処理をさせることでスピードアップを図る方法です。

ハードウェア化するためには、シンボルの検出および情報の解析アルゴリズムをコンパクトにする必要があり、そこにはコニカミノルタの画像処理アルゴリズム研究の成果が活かされています。今回は、主に次の3つの取り組みによってアルゴリズムがシンプルになりました。

1)
「コピーガード機能」と「パスワードコピー機能」の検出処理方法を途中まで共通にし、重複演算を回避した
2)
シンボルを低解像度処理して画素数を減らすことで、演算回数を半減させた
3)
シンボルを2値化処理(グレー部分を白か黒に変換)することで、解析のための演算回数を削減した

ポイント2:方向に依存しないパターン検出

コピーされる原稿は上下左右どのような向きに置かれるか判らないため、セキュリティー情報の向きが変わっても正しく情報が検出されることが必要となります。そこで、地紋模様の中に位置決めのためのパターンを繰り返して埋め込み、複数の場所から同様のパターンをいくつも検出してヒストグラム(度数分布図)による累積判断を実施することで、セキュリティー情報がどの向きに置かれているのか確認しています。さらに、解析精度を上げるためにCRC(巡回冗長検査)を用いたエラーチェックも行い、向きの判断を確実なものにしています。

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