ニュースリリース

シングルパス方式採用による超高速捺染を実現
インクジェットテキスタイルプリンター「ナッセンジャー SP-1」2015年末販売
~9月からイタリアでプリントデモを開始、11月の国際的な展示会「ITMA2015」で技術展示~

2015年8月11日

コニカミノルタ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:山名 昌衛、以下 コニカミノルタ)は、デジタル化が本格化する捺染市場において、シングルパス方式で高生産性と高画質を実現するインクジェットテキスタイルプリンター「ナッセンジャー SP-1」を2015年末に販売します。それに先立ち、9月からイタリアの販売会社に実機を設置してお客様向けのプリントデモを開始し、11月の国際的な繊維機械展示会「ITMA 2015」(イタリア ミラノ)で技術展示を行います。

「ナッセンジャー SP-1」は、コニカミノルタが、インクジェットテキスタイルプリンターにおけるヘッド・プリンター・インクの全てを開発・生産していることで可能となった、高速、高生産性、高画質といった特長を有しています。

ナッセンジャーSP-1の主な特長

  1. 固定したプリントユニットの下を搬送される布(メディア)にプリントするシングルパス方式を採用。プリントヘッドキャリッジを往復させてプリントするスキャン方式に比べ生産スピードが飛躍的に向上し、市場で求められるスクリーン捺染機同等の生産スピードを達成。
  2. 超高速ながら高い射出制御により画像の高再現性を実現。
  3. 従来に比べ小液滴を射出可能な新規ヘッド開発と、独自の射出制御技術により、大・中・小3種類の液滴量を打ち分けることでより細やかな表現やグラデーション表現が可能。
  4. 生産性に直結するダウンタイムを軽減するために、以下の技術を搭載。
    • 独自の画像処理技術により、スジやムラが目立ちやすい状況に対応し目立ちにくくしながら不良プリントの発生を軽減。
    • プリントヘッドのモジュール化に加え、液滴の射出位置自動調整機能を備え、ヘッド交換時の調整時間を大幅に短縮。


インクジェットテキスタイルプリンター
ナッセンジャー SP-1

  1. 反応染料インク*1と、シングルパス方式に対応する為に新たに開発した分散染料インク*2でのプリントが可能。反応染料インクはGOTS認証(The Global Organic Textile Standard)*3の基準をクリア。

開発の背景

世界のテキスタイル市場において、少量多品種や短納期生産への対応、描画性能の向上、省資源および環境保全などへのニーズが高まっています。その中でインクジェットテキスタイルプリントは、デジタルの特徴でもある ①オンデマンド性、②無版、③廃液や燃料の削減による環境性能の良さにより、これらのニーズに合致するものとしてお客様から高く評価されています。
さらに加えて、現在大規模生産で主流であるスクリーン捺染機を使用しているお客様から、インクジェットテキスタイルプリンターにもスクリーン捺染機と同等の生産速度2000~3000m2/時程度の高速性を求められており、そのご要望に対応するため、このたび「ナッセンジャー SP-1」を開発いたしました。

プリントデモについて
欧州捺染業の本場であるミラノ・コモ地区に設立した販売子会社Konica Minolta IJ Textile Europeに、この度デモルームを開設して「ナッセンジャー SP-1」を設置し、本年9月より購入検討者にプリントデモを実施します。

「ITMA 2015」について
4年に一度開催される世界最大の繊維産業機械の展示会です。今回は11月12日-19日にミラノのフィエラミラノ(ロー)展示会場で開催されます。コニカミノルタはこの展示会にて「ナッセンジャー SP-1」技術を展示し製品紹介を行います(ブース:Hall18、C108)。

これからも、お客さまへの約束「Giving Shape to Ideas」のもと、コニカミノルタは捺染市場の「ものづくり」のプロセスを革新し、お客様の企業価値向上に貢献するとともに、グローバル社会の環境負荷低減にも寄与し続けてまいります。

*1:綿、レーヨンなど植物繊維素材の布に最適な染料インク

*2:ポリエステルなど人工繊維素材の布に最適な染料インク

*3:オーガニック繊維で作られた製品のための世界基準。原稿から最終製品までの生産全工程において使われる化学品を規定し、環境や社会的な側面までを含む包括的な基準をクリアした製品や使用する染料などに与えられる認証。

ニュースリリースに記載されている内容は、報道発表日現在の情報です。お客様がご覧いただいた時点で、情報が変更(生産・販売が終了している場合や、価格、仕様など)されている可能性がありますのであらかじめご了承下さい。