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コニカミノルタと東京大学医科学研究所
「システム生命医科学技術開発共同研究ユニット」を開設

2007年4月6日

  コニカミノルタテクノロジーセンター株式会社(本社:東京都日野市、社長:松崎正年)と東京大学医科学研究所(所在地:東京都港区、所長:清木元治)は、今年度より東京大学医科学研究所内に「システム生命医科学技術開発共同研究ユニット」を開設し、「癌と幹細胞のシステム生物学のための基盤技術の開発とその応用」について共同研究を進めてまいります。共同研究期間は5年間を予定しております。

  共同研究ユニットは、大学における先端的な基礎研究と企業の応用技術を融合させて実用的な展開を図るものであり、東京大学医科学研究所において「腫瘍細胞増殖の情報伝達(生物はどのようなメカニズムで癌になるか)」を研究している後藤典子准教授が担当します。

  近年の分子生物学の飛躍的進歩およびヒトゲノム解読の成果により、生命現象のダイナミクスを統合的に理解することが理論的に可能になってきました。今後、システム生物学的方法論を導入し、生命現象の統合的理解を深めることは、学問的に重要であるのみならず、これまでの方法論で発見されずにおかれたバイオマーカーや分子標的候補、さらには、遺伝子治療に利用可能な分子を抽出し、癌のオーダーメイド医療や再生医療の実現に重要となります。

  本共同研究ユニットでは、癌および幹細胞の生物学に焦点を絞って網羅的に転写産物の測定を行い、システム生物学的方法論を導入することによって、これら生命現象の統合的な理解を目指すとともに、基礎研究から医療分野などへの応用までを視野に入れた研究を展開することを目的としています。

  本研究では学問的成果として、癌細胞や癌を含む病理組織および組織幹細胞の中でダイナミックに変化するトランスクリプトームの解明に大きく迫ることが期待できます。また、バイオマーカー、分子標的候補、遺伝子治療に利用可能な分子を抽出し、癌のオーダーメイド医療や再生医療の実現へと展開できる可能性があります。さらにコニカミノルタの計測技術を融合させることにより、生命科学研究に用いられる検出装置、臨床現場で使用される診断装置としての実現を目指します。

(*トランスクリプトーム: ゲノム由来の転写産物の総体)

  コニカミノルタでは、ヘルスケア事業において、画像診断装置・ソリューションビジネスに加え、新規造影剤、診断薬、検査機器などライフサイエンス分野の開発も積極的に推進しており、現在、遺伝子検査の試薬と検査機器の開発については、タカラバイオ株式会社と共同開発を進めています。今回の東京大学医科学研究所との共同研究ユニット開設により、さらにライフサイエンス分野での研究を促進してまいります。

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