Guideコニカミノルタ転職ガイド

「大手機械メーカー」から「印刷用製品のオプション装置の設計」への転職スキル+コミュニケーション力

輪転機の設計で培ったスキルをもとに、「いままでにない新しいモノを創りたい」と転職。
持ち前のコミュニケーション力を活かし、現在は海外とも関わりながら奮闘中。

写真:大曽根 裕
上司大曽根 裕
写真:大島 啓亮
転職者大島 啓亮情報機器分野
開発本部
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なぜ転職を考えた?

大島
もっと「開発」がやりたい、というのが大きな理由でした。前の会社ではオフセット輪転機の設計開発を専門に手がけていたんですが……。
大曽根
オフセット輪転機というのはかなり特殊な製品だよね。
大島
そうなんです。限られたユーザーを相手にしたものでしたし、市場自体も成熟化し、縮小傾向にありました。新規開発の案件もだんだん減ってきて、どちらかといえば既存製品の保守・サービス業務の割合が大きくなってきた。私自身、まだエンジニアとしてのキャリアは10年ほどでしたし、やはりモノを創り出す開発にもっと打ち込みたい。それで転職を考えるようになったのです。
大曽根
コニカミノルタに興味を持ったのはどうして?
大島
前職で得たキャリアが活かせる企業を探していたんです。特に、オフセット輪転機というのは紙をハンドリングする技術が重要で、そこにはある程度経験がありましたので、この技術を追求できるような仕事をリサーチしていたところ、コニカミノルタの求人を見つけたのです。
大曽根
ちょうど我々の2グループは、大型の印刷マシンにオプションで装備される製本機器を手がけているので、ペーパーハンドリングの技術は活かせるよね。

面接では何をアピールした?

大島
さきほどお話ししたように、開発に打ち込みたいという私自身の希望と、前職で培ったスキルをアピールしました。面接は、周辺機器開発部の部長の方が相手だったのですが、趣味の話なども交えながら和やかな雰囲気でしたね。おかげで緊張せずに、自分の思っていることを素直に伝えることができました。
大曽根
当社の場合、キャリア採用は特に時間をかけてじっくりと面接する方針だからね。
大島
あと、コニカミノルタという会社の可能性に惹かれたことも、その場でお話しました。経営統合によって新しいスタートを切り、これからどんどん変わっていく。開発現場でも、これまでにない新しいものが生み出せるチャンスが大きいんじゃないかと。
大曽根
おっしゃる通り、いま我々が取り組んでいるのは、印刷用製品でお客様が望まれているような新しい機能を考えて創り出すこと。大島君が考えていた通りだよ。

彼のどんなところが評価された?

大曽根
大島君はスキルの面では問題なかった。しかし、実際に仲間になってもらううえでは、技術以外の資質も重要。ひとつ懸念していたのは、オフセット輪転機という専門領域を手がけているとのことだったので、狭い世界の中だけで仕事をしていたんじゃないかと。
大島
確かに前職では、いつも限られた人とだけ接して仕事を進めていました。
大曽根
ここではそうはいかない。社内外の多くの人と関わって開発していくことになる。そのへんはどうかと思っていたんだけど、実際に会ってみると、明るいキャラクターで外向的な性格だったので、問題はまったくなかった。
大島
ここではみなさん、きちんと自分の意見を出して、周囲と議論しながら仕事を進めていますよね。大曽根さんも、言いたいことをはっきりとおっしゃいますし……耳が痛いことも多いのですが、でもそうやって本音を話してくださるほうが、私は仕事が進めやすいですね。
大曽根
技術者なのでいろんなタイプの人財がいてもいいと思っているけど、根本として求めるのは周囲ときちんとコミュニケーションできる力。たとえば、事情があって自分の仕事の納期が遅れそうになった時、あらかじめ早い段階でそれをまわりに伝えていれば、チームでリカバリーできる。コミュニケーションが「信頼」の源。そうした姿勢がないと、社内のみならず、結局はお客様にも迷惑をかけてしまうことになるからね。

写真:対談の様子

入社後感じたギャップは?どう乗り越えた?

大島
入社以来、海外メーカーからのOEM製品を担当し、コニカミノルタのシステムに組み入れた時に機能するどうか、その評価を手がけているのですが、当初はとまどうことも多かったですね。
大曽根
前職の設計とはどういう点が違った?
大島
前に作っていたオフセット輪転機はまさに専門機で、仕上がりは印刷会社のオペレーターの腕によるところが大きかったのですが、ここで手がける製品はより広いユーザーを対象にしていますので、誰でも、どんな用紙でも、きちんとクオリティを出せることが重要。だから、評価の方法も比べものにならないほど複雑。以前は成り行きで評価していたのですが、ここではロジカルに筋道を立てて評価しなければ品質は保てない。その点は本当に頭を使いますね。
大曽根
確かに、我々の製品のユーザーは専門家ばかりではないからね。どなたがどんな紙を使っても、同じ結果を出さなければならない。用紙にもいろいろな種類があるから、それらにすべて対応して、高品質のアプトプットを実現していく。非常に高度な設計なんだよね。
大島
あと、以前に手がけていた製品は、部品の素材は鋳物や鉄がメインだったのですが、こちらでは樹脂を使うことも多い。樹脂を扱うのはあまり経験がなかったので、そこは少し苦労しました。
大曽根
この分野は奥が深いので、まだまだ学ばなければならないことはたくさんあると思うよ。
大島
こちらに入社して感じるのですが、コニカミノルタの技術者の方々は勉強熱心ですよね。技術発表会は頻繁に行われていますし、勉強会も日常的に開催されている。自己啓発できる機会が多いのは、転職者としても大いに助かっています。

いまの彼の評価は?

大曽根
大島君の話だといろいろと苦労もあったみたいだけど、彼自身、とても努力していたし、いまはきちんと戦力になってくれていると思う。海外メーカーとのやりとりにも奮闘してくれているし……この間も台湾に出張してたよね。
大島
現地の生産会社での量産立ち上げに関わったのですが、やはり英語でのコミュニケーションは難しいですね。もっと力を磨かなければと思っています。でも海外へ出るのは面白い。新しい刺激があって成長できます。
大曽根
うちのグループは海外と関わる機会も多いからね。これからも期待しているよ。
大島
これから自分の評価した製品が世の中に出ていくので、実際にたくさんのお客様に使っていただけると思うと、気持ちも高ぶります。
大曽根
そう、我々の開発は、何よりお客様に喜んでいただくことが使命。そのためには、やはりいままでにない機能を実現していかなければならない。ユーザーの方々が何を求めているのかを考えて、知恵を絞ってそれを形にしていく。新しいモノづくりにチャレンジできて、世の中にお客様に直に届けることができる。それが最大の醍醐味だと思う。コニカミノルタというのは、昔から“世界NO.1”が好きな会社。その心意気はこれからも変わらないし、技術者にとっては本当にやりがいを感じることのできる場所だと思うね。
写真:大島 啓亮

転職者のプロフィール

2008年コニカミノルタ入社。大学時代は機械工学を専攻。卒業後、大手機械メーカーに就職し、商業用印刷機(オフセット輪転機)の機械設計に10年ほど携わった後、コニカミノルタへと転職。

※所属、職名等は、インタビュー当時のものです。