Guideコニカミノルタ転職ガイド

「大手タイヤメーカー」から「プラスチックレンズの射出成形技術者」への転職モノづくりへの情熱

「タイヤの生産」から「レンズの射出成形」へ。
未経験の仕事で年齢的にも不利な状況ながらも、「モノづくりにかける熱意」を評価。
転職後は、技術を究められる環境でキャリアアップ。

写真:服部 洋幸
上司服部 洋幸
写真:神蔵 高行
転職者神蔵 高行光学事業分野
開発統括部
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なぜ転職を考えた?

服部
神蔵君はまったくの異業種からの転職。
神蔵
そうなんです。以前に勤めていたのは大手のタイヤメーカー。入社してからずっとタイヤの生産技術に関わってきました。
服部
生産技術のキャリアは相当長いよね。
神蔵
20年弱、タイヤの生産ラインを手がけてきたので、この分野については技術的にひと通りやり尽したという感がありました。それで、業種を変えて違う製品をテーマにもう一度チャレンジしてみたいと。
服部
神蔵君は根っからの技術者だね。
神蔵
前職ではやはりキャリアも長くなってきたということで、開発業務よりも、それをまとめる管理業務の比重が大きくなってきたんです。それも転職を考えるようになった理由のひとつですね。私としては、まだまだ現場の第一線でモノづくりがしたい。技術開発に特化できるような場で、技術者としてもっと力を磨きたいという思いがありました。あと、勤務地の問題も大きかったですね。もともと私は神奈川出身で、そのメーカーの設備開発拠点も県内にあって好都合だったのですが、勤務地が地方に移ることになり、知らない土地でこれからの人生を過ごすのもどうかと……。すでに年齢は40歳に達していて、転職できるかどうか不安はありましたが、思い切って行動に移しました。

面接では何をアピールした?

神蔵
自分のキャリアが活かせる企業をネットで探していたところ、見つけたのがコニカミノルタでした。正直に言えば、コニカミノルタという会社に特に思い入れがあったわけではないのですが、「DVDやブルーレイディスク用の光学ピックアップレンズの加工技術者」という求人に興味を引かれたのです。
服部
プラスチックレンズの射出成形技術者のポジションで応募してきたわけだけど、前職とはまったく違う仕事だよね?
神蔵
射出成形の経験はなかったのですが、素材を溶かして型にいれてモノを作り上げていく、つまり素材を形にしていくという点では、タイヤの生産技術と似ているかなと。もともと新しいテーマに挑戦したみたいと思っていましたし……。でも、全然違う業界からの応募だったこともあって、面接で服部さんから「かなり細かい仕事だが大丈夫か」と聞かれたことを覚えています。
服部
レンズというのはとてもデリケートな製品で、私から見ればタイヤとは違う。最終製品にあまりにギャップがあるので、感覚があうかなと。
神蔵
そのときは「趣味は模型作りです」と答えました(笑)。自分で手を動かして細かい作業をするのは苦にならないんです。やはり業界も違いますし、年齢的にも不利でしたから、そこでアピールしたのは前職での開発実績ですね。社内的な話ですが、新しい特許を取得して社長賞を受けたこともあります。技術者としての自負を訴えたつもりです。

彼のどんなところが評価された?

服部
射出成形の経験がないので、普通なら来ていただいてもあまり活躍できない。でも、前職で生産装置の開発を数々手がけてきたということで、この人は本当にモノを作ることが好きなんだなと。そういう姿勢を高く評価したというのが実情。対象がレンズであろうと関係なく、神蔵君はきっと力を発揮できると判断した。
神蔵
モノづくりに対する熱意を買っていただいたのはうれしいですね。
服部
あとはバイタリティー。神蔵君との面接では、この仕事に対する意欲を強く感じた。たとえキャリアが豊富でも、いまの仕事が嫌だから転職する、といった後向きな姿勢では採用したいとは思わない。仕事に対するバイタリティーはいちばん重視している。
神蔵
それは面接で話をしているうちに見えてくるものなのですか?
服部
私は、その方が過去の仕事の中で、どういう工夫をしたか、どんな提案をしたか、また、どんな気持ちでその工夫、提案をしたかということを尋ねるようにしている。そこで次々と答が返ってくるようであれば、この人はバイタリティーがあると思えるね。

写真:対談の様子

入社後感じたギャップは?どう乗り越えた?

神蔵
射出成形は初めてでしたので、当初は勉強の毎日でした。まずは金型の開発から関わったのですが、精度が求められる部品の加工法を考えたり、加工したものの測定評価を担当したり……配属されたコンポーネント技術部は若い人が多く、実は入社した時は現場のメンバーの中で私がいちばん年上だったんです。ちょっとやりにくかったんですが(笑)、まわりの方はみんな親切で、こんなことを聞いてもいいのかと思うことも丁寧に教えてくださいました。
服部
1年半ほど金型の開発に携わったんだよね。そこできちんと成果も残して……ものすごく高精度が要求される部品の加工に、神蔵君のアイデアが採用された。
神蔵
やはりキャリア入社なので、早く会社に貢献しなければという思いがありました。そこで少しでも結果を出せたのはうれしかったですね。
服部
こちらとしても、せっかく異業種から来ていただいたわけだから、いまのコニカミノルタにはない発想を神蔵君には期待していたんだ。
神蔵
コニカミノルタは、この微細なプラスチックレンズでトップレベルの技術を持つ会社なんですが、外から入ってきた私から見ると「こうしたほうがいいのでは」と思える点がいくつかありました。でも、射出成形はまったくの未経験でしたので、いままでの技術を把握した上で意見を言わなければ説得力がないと思って、ちょっと遠慮していたところはありました。
服部
遠慮などしなくていいのに。もっと言いたいこと言ってよ(笑)。
神蔵
でもここは物が言いやすい空気がありますよね。次第になじんでいって、いまは自由に意見を出せるようになりましたし、自分の考えで開発を進めています。やりたい仕事の希望も受け入れてもらえましたし……。
服部
確かに、コニカミノルタは、その人がこうやりたいといえばやらせてくれる会社。私も入社して20年以上経つんだけど、昔から個人のアイデアを受け入れてくれる風土だったし、それがうちの魅力だと思う。神蔵君からも、年1回の上司面談の場で「レンズの加工装置の開発をやりたい」という希望があったので、じゃあやってもらおうということでそちらに移ってもらった。
神蔵
金型の開発もやりがいはあったのですが、私としてはやはり前職で手がけていたような新しい生産装置をゼロから構想を練って作り上げていくような仕事に魅力を感じていましたので、そのことを面談の場で申し出ました。コニカミノルタは、技術者の意欲に応えてくれて、チャンスを与えてくれる会社。それは本当に実感します。

いまの彼の評価は?

服部
もともと神蔵君には、プラスチックレンズの加工に関してさまざまな技術を経験してもらいたいと考えていた。まず射出成形を経験して、そしていまは装置開発をやってもらっているわけだけど、これは想定よりも早いペース。その裏で、神蔵君は一生懸命がんばって技術をキャッチアップしてきたんじゃないかなと思う。
神蔵
キャリア入社というプレッシャーもありましたし、そこはやはり必死で努力しました。でも、こうして仕事を任せてもらえるようになったのは、コニカミノルタという会社が自分にフィットしたことが大きいように思います。この会社は技術をとても大切にしていて、決められた方針に従って開発するのではなく、技術者ひとりひとりの創意工夫の積み重ねでモノを創り上げていく。腰をすえて、じっくりと技術を究められる。そうした環境が本当に私にあっているので、おのずと力が入るのだと思います。
服部
将来は、装置開発からさらに仕事を発展させて、プラスチックレンズの加工技術全体を把握してもらい、より広い視野を持って開発ができる人財になってほしいと期待している。
神蔵
レンズというのは奥の深い製品。見た目はシンプルなんですが、そこにはものすごい生産技術が凝縮されている。素材が変われば作り方も変わりますし、繊細で敏感。技術者としてのこれからのキャリアを賭するには、ふさわしいテーマだと思っています。
写真:神蔵 高行

転職者のプロフィール

2007年コニカミノルタ入社。大学時代は機械工学を専攻し、金属材料開発を研究。卒業後、大手タイヤメーカーに就職し、タイヤの生産技術を担当。およそ18年にわたり、新工法の検討・開発や生産設備の企画・設計などに携わる。

※所属、職名等は、インタビュー当時のものです。