ユーザーの本音を引き出す、BIのスペシャリストへ
2025.10.29

コニカミノルタ情報システムで働いている社員にスポットを当て、社員のリアルな想いを届ける「コニカミノルタ情報システムの“ヒト”」。今回は、キャリア入社として2021年に入社されたOさんです。(インタビューは2025年10月の情報です)
・エンハンスシステム部 コラボレーショングループ
・立教大学 経営学部 出身
・前職:金融系システムの保守・開発を行うCOBOLエンジニア
・2021年度入社
「このままで良いのか?」という危機感が転職のきっかけに
ーこれまでのキャリアを教えてください。
金融系のシステム開発会社に新卒で入社し、COBOL言語を用いた保守や機能開発を行っていました。いわゆるCOBOLエンジニアです。プロダクトをゼロから作るというよりは、追加機能の開発や修正、テストを繰り返すような業務が中心でした。
ーCOBOLといえば、金融や行政機関で主に使われている歴史のある言語ですね。そこから転職を考えたのは何故だったのでしょう?
自分のスキルセットに危機感を覚えたことです。COBOLは特定の業界では現役で使われ続けていますし、安定した環境で専門性を極めることもできるかもしれません。しかし、活用範囲が限られており、特定の業界に限定されたスキルで、汎用性に乏しいと感じました。
レガシーシステムとも呼ばれるように、世の技術トレンドとは逆行しつつありましたしね。そこで、もっと特定のフィールド以外でも通用する汎用性の高い言語や、新しい技術に挑戦できる会社で働きたいと考え始めたのが、転職を決意したきっかけです。
ー長期的な目線でキャリアを考えた末のご決断だったのですね。転職活動はどのように進められたのですか?
SEやプログラム開発の仕事を中心に、就職先を検討していきました。事務職も数社ほど受けたのですが、選考を通して、改めてITの仕事が自分の性に合っているなと感じたんです。
ものづくりがもともと好きなのもあって、自分の手を動かしてシステムを作っていくプログラミングなど、実際の成果物が目に見えてはっきりわかる仕事の方が、達成感を得られて働きがいがある…と気付けた機会でもありました。
ーそんな中で、最終的にコニカミノルタ情報システムに決めた理由は何でしたか?
コニカミノルタ情報システムは、SE職を探していた時に存在を知りました。前職では、開発工程がフェーズごとに区切られていたので、開発なら開発だけといったような選択しかありませんでした。その点、コニカミノルタ情報システムでは上流から下流まで多岐にわたる業務に携われることが興味を持ったポイントです。挑戦してみたかった要件定義に関われる点も、面白そうだと感じました。
また、途中でキャリアチェンジが可能なことも大きなポイントでしたね。コニカミノルタ情報システムでは、ネットワークやインフラ、生産管理や組織の基幹に関わるシステムなど、様々な分野や領域の役割を持った人たちが働いています。面接時に「もし入社後にやりたいことが変わっても、違う業務に挑戦できる」という話を聞き、“転職せずに、社内にいながら自分の可能性を広げられる”と魅力を感じました。
ー確かに、コニカミノルタグループ唯一の情報機能会社として幅広くカバーしている企業だからこそ、一つの会社にいながら様々な経験を積んでキャリアを広げられるわけですね。
そうですね!それから、面接などで社員の方々と話した際に、皆さん共通してとても穏やかな雰囲気で、「ここなら安心して働けそう」と感じたのも後押しになりました。
BIツールを極め、息長くキャリアを築けるエンジニアへ
ー今はどんなお仕事をされていますか?
エンハンスシステム部で、TableauやPower BIといったBIツールを用いたレポート出力および、Tableauの保守・運用を行っています。
主にコニカミノルタの各グループ会社からの依頼を受け、例えば、プリンタの稼働状況や売上といったデータソースから情報を抽出・集約・分析し、「どの種類が最も稼働しているか」などの状況を、折れ線グラフや円グラフで分かりやすく可視化していくような業務です。
ー営業戦略や、経営の意志決定を支援するようなデータを作っておられるわけですね。
そうですね。経営判断やマーケティングなどに役立てる場合もありますし、経営層だけでなく、社員の皆さんにも広く公開して、課題の共有や意志決定のスピードを早めるような目的でレポートを作成する場合もあります。
ーこれからの時代、膨大なデータをいかに上手く活用するかが問われる中、BI=Business Intelligenceを使いこなすエンジニアは、これからも一層ニーズが高まりそうですね!
はい、企業の競争力を高める上でも不可欠な存在として需要が伸びていく分野ですし、BIツールの技能・知識を蓄え高度な専門スキルを備えていくことは、エンジニアとして長期的なキャリアを築いていくことにも繋がると思います。

ユーザーの顔が見えるからこそ、味わえる達成感がある
−前職と比べて、要件定義などにも挑戦できる環境についてはいかがですか?
やはり上流から下流まで担えるため、ユーザーの要望を聞くところから開発・レビュー、納品、そして稼働後の運用までの全てを見届けられるのが大きな魅力です。
前職だと、上から降りてきた仕様書をもとに開発して、テストをして納品して終わりで、「誰の」「どんな課題を」「何のために」というのが見えませんでした。今は、ユーザーと顔を突き合わせて要望をお聞きし、その要望を叶えられるように開発し、さらにはその成果物に対して満足している姿を目にできる。だからこそ“何かを作った”という達成感が大きいですね。
−誰かの役に立っていることを感じられると、やりがいも大きいですね。
そうですね。レビューやテストの後に出てくる調整作業も、完成したものが相手の手に渡って使われようとしているんだ、という実感になりますし、要件定義の時から一貫して同じ方とやり取りするので、コミュニケーションもスムーズです。
ユーザーといっても完全に外部の会社ではなく、同じグループだからこそ、お互いの業務に理解もあるし、距離が近いのも大きいでしょうね。
前職では、納品後はすぐ次の開発に取りかかって…という感じだったので、今の仕事では「無事に公開できました」といった報告やお礼の連絡をくださるのが嬉しいですし、「ここの視覚化が分かりやすくてなっていて助かるよ」なんて声をもらえることが、大きなやりがいになっています。
ユーザーの本音を引き出す“ファシリテーション力”を磨きたい
ーご自身の課題として感じていることはありますか?
要件をまとめていく際に、ユーザーの本音を引き出すコミュニケーション力をもっと強化したいと感じています。例えば、「こういうグラフが見たい」といった要望の裏側には、表面的には見えない“本当にしたいこと”が潜んでいるので、そこを引き出せるようになりたいですね。
ー根本の背景や目的の認識に齟齬があると、アウトプットされる成果物も「こういうデータが欲しかったわけじゃないんだけど…」となってしまいますもんね。必ずしもITのプロではないユーザーの「何がしたいのか」をキャッチする力が問われるのですね。
そうですね。そこを疎かにすると、検証時に狙ったものとは全く違うデータがあがってきた…ということも起こり得ます。やはり、ユーザーが抱える悩みの芯の部分が何なのか?をしっかり掴んでおくことが大事です。
その点では、先輩たちから見習う点がまだまだたくさんあります。例えば、ユーザーと要求をすり合わせる場でも、要件があいまいな状態から「つまり〇〇の原因分析のために、〇〇なデータの収集が必要なのですね」と、課題や方向性を可視化し、共有する“ファシリテーション”が上手く、見習いたい点です。
ユーザーの声に耳を傾けて、その裏側にある課題を引き出す会話力はもちろん、皆さんがパッと共通認識を持てるようにシンプルなワードで言語化していく力など、自分自身も今後伸ばすべき力として、とても勉強になっています。

より高度な専門スキルを備え、Power BIの第一人者へ
ーご自身のキャリアについて、今後の展望を教えてください。
私は自分で手を動かすことも好きなので、PMなどの管理職を目指すより、スペシャリストとしてスキルを磨いて、今よりスラスラと開発できるようになれたら嬉しいです。
その中でも、私が所属するグループで導入されたばかりのPower BIというツールの活用スキルを極めたいです。どんなロジックを組んでデータソースを加工していくか、そういった効率的な抽出やフィルタリング、分析、可視化のスキルを身につけたいと考えています。
ーPower BIの社内第一人者として、グループを導く存在になられるかもしれませんね。
まだまだ足りない知識や技術があるので、そういったBIツールの開発スキルをもっと蓄えていきたいですね。それから、上流から下流まで関わる中で、先輩エンジニアのように上流工程からしっかりユーザーに向き合い、舵を取れるようになることも、目指すべきところです。ユーザーが本当にやりたいことを引き出して、論理立てて伝えられるような会話能力を高めていきたいです。
ー最後に、コニカミノルタ情報システムに興味を持っている方へメッセージをお願いします。
穏やかな人が多く、ピリピリした雰囲気とはあまり縁のない会社です。上流から下流まで業務領域が広いからこそ、同じ会社にいながら多様なキャリアパスを描くことができ、様々な専門スキルを極めた先輩たちの背中から、自分が目指すべき道を見出せます。
ユーザーの顔が見える仕事だからこそ、やりがいも大きく、ものづくりの達成感を得たい方にはお勧めおすすめできる環境です。また、働き続けやすい制度や環境も整っていますので、ワークライフバランスを保ちながら長期的にキャリアを形成したい方にとってぴったりだと思いますよ。
私が大切にしたいコニカミノルタのバリュー
Open and honest
嘘をつかず、誠実に向き合うよう心がけています。
Customer-centric
ただ、ユーザーから伝えられた要件に沿ってそのまま実装するよりも、本当に叶えたいであろう要望や困りごとを掴み、解決に向けて一緒に歩んでいくことが大切だと考えています。要件定義と異なるものであっても、より見やすいレポートの実装案を開発出来た際には、ユーザーに提案・確認するようにしています。


