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アスリート対談
Vol.1 荻原 次晴 × 松宮 隆行

コニカミノルタ ランニングプロジェクトは、ジョギングをはじめたばかりの初心者から記録の更新を狙う本格的なランナーまで、走ることを愛するすべての人をサポートいたします。

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「アスリートスペシャル対談」 中村 礼子(東京スイミングセンター) × 山田 紘之(コニカミノルタ陸上競技部)

志を高く持つことで、プレッシャーはなくなります!(荻原)

オリンピックといえば、松宮さんは北京オリンピックをめざしていらっしゃいます。選考会などでは大きなプレッシャーがあると思いますが、どのように対処しているのでしょうか。

松宮:
オリンピックの選考会などでは、すごいプレッシャーを感じますね。もし失敗したらあと4年間、と思ってしまって。深呼吸などをしてほぐすようにしているんですが、知らず知らずのうちに自分にプレッシャーをかけているんでしょうか。荻原さんは、そんなときどのようにされていましたか?
荻原:
確かに4年って長いからねえ。僕の場合ですか、うーん…(しばらく考えて)。実は、あまりプレッシャーを感じたことがないんですよ。誰かのためにやっているわけじゃないとか、別に成績が悪いから誰かに迷惑をかけるわけでもないと割り切っていたのが良かったのかもしれませんけれども。もちろん、ある種の緊張感はありましたし、それがないと力が出せないと思うんですが。
松宮:
僕は、前回の世界陸上の選考レースのときに負けてしまったんですが、それまですごく調子が良かったんですよね。ところが、スタートしてみたら体が重かった。気付かないうちにプレッシャーが重くのしかかっていたんだと思いました。だから、今後はどんな状態でも結果を残すことが課題だと思っているんです。
荻原:
なるほど。一つアドバイスさせてもらうなら、プレッシャーの対処法は普段から生きるか死ぬかという意識を持つことだと思っているんです。僕は今テレビの仕事をさせてもらっていますけれども、言葉の一つ一つで勝負しなければならないし、失敗したら次がないんですよね。だからプレッシャーを感じていたらダメなんです。勝負にならない。これ、競技でも人生でも同じだと思いますが、戦う相手はプレッシャーじゃないと思うんですよ。だから例えば、オリンピックに出ることだけを目標にするのではなく、その先を見つめるようにするのが大切かもしれません。志を高く持とう、ということですね。

「イヤな奴」にならないと世界で通用しません(荻原)

勝負を決する競技には、必ず他の選手との駆け引きがあると思います。それは長い距離を競うアスリートも変わらないと思いますが、具体的にどのような駆け引きが行われるのでしょうか。また、オリンピックというお話も出ましたが、世界のトップレベルで活躍するために必要な心構えなどについてもお話ください。

松宮:
僕はまだフルマラソンを3回しか走ったことがないんですが、やっぱり試合によって全然違います。オリンピックや世界陸上の切符がかかっている大会などでは、みんな慎重になって、お互いをけん制しあいますし、軽はずみなスパートをかけることもしません。逆に何もかかってなければ、単純に記録を狙う場合が多いですね。
荻原:
スパートしないんですか。最後の最後、ゴールテープの前で抜き去るっていうイメージですか?
松宮:
最後の最後まで我慢するときもあります。41km速く走っても、最後負けたら意味がないので。スキーの場合はいかがですか?
荻原:
同じですね。マラソンは、選考会のときの記録も大事だと思うんですけど、ノルディック複合の場合、クロスカントリーでは記録ってあんまり意味がないんですよ。着順しか評価の対象にならないので。ジャンプは記録が大事ですけれども。
松宮:
クロスカントリーでは、どのような駆け引きを行っているんですか?
荻原:
細かいことは結構やっていますね。もちろん、ルールの範囲内ということが大前提ですが、抗議されない程度のことはしょっちゅう行われていますよ(笑)。でも、マラソンでも精神的な部分での駆け引きはありますよね?
松宮:
はい、確かにあります。小さなスパートを何回もやって揺さぶることで、相手をいろいろ考えさせようとしたり、ずっと真後ろについて走ったりして、相手にプレッシャーをかけるようなことはしますね。マラソンだけじゃなく、駅伝でもそういうことは行われています。
荻原:
これは僕の個人的な意見なんですが、「いい人」では世界で通用しないですね。海外に行くと、みんな勝つためにできることは何でもやっている。それこそ、ダーティなことでも。「あいつ汚ねえ」と思っていたら勝てないんですよ。「あいつイヤな奴だな」と思われるくらいじゃないとダメだと思います。
松宮:
やっぱり世界は違うんですね。勝つことを考えて頭を使っていかなければと思います。世界レベルで戦えるようになりたいので、肝に銘じていきたいですね。
荻原:
そう。体を鍛えるのはもちろん大事ですけど、それだとソコソコのレベルまでしか行けないと思うんですよ。トップレベルになるには、脳みそにも汗をかく必要があるんじゃないかと思いますね。

コツコツと積み重ねることが競技でも人生でも大事ですね。(荻原)

最後に、それぞれの競技に対する思いと、これを読む読者に対してのメッセージをいただけますか?

松宮:
マラソンはスタミナがとても大切なスポーツなので、毎日コツコツと積み重ねることが大事だと思います。ただ、今日荻原さんとお話させてもらって、勝つためにどうするかということを考えさせられましたね。
荻原:
そうそう、試合中は「悪い男」にならなきゃダメですよ!心を鬼にして、「マラソンをやっているときは俺じゃない」くらいの気持ちでいきましょう!
松宮:
ハイ(笑)。あと、これを読んで走ることに興味を持ってもらえたら、1日15分でも30分でも、毎日必ず走るようにしてほしいなと思いますね。そうするとスタミナもついていくし、走る喜びもだんだん感じられるようになってくると思います。
荻原:
ノルディック複合の場合は、クロスカントリーだけじゃなくジャンプも重要なんですが、ジャンプは本当に運に左右される競技なんですよ。例えば、スキーのジャンプ台って世界中どこに行っても同じ形のものがないんです。
松宮:
えっ、そうなんですか? それは知りませんでした。
荻原:
もちろん、風を始めとした天候にも左右されますから、本当に滑ってみないと分からないんですけどね。だから、いろんな壁や不安も感じてきましたけど、スタートしないと、踏み出さないと分からないということをジャンプから学ぶことができましたね。でも、運に左右される部分があってもやっぱりコツコツと練習しないと成果が出ないのはマラソンと一緒。だから、われわれの競技はもちろん、人生においても共通点がいっぱいあるなあと思いました。

本日は、お忙しいところ本当にありがとうございました(拍手)。

対談を終えて

荻原さんはワールドカップでも何度も表彰台に立ち、お兄さんの健司さんと一緒に日本のノルディック複合を引っ張ってきた選手。世界の厳しい競争を勝ち抜いてきた人の言葉は重いものがありました。松宮選手もそれを深く感じていたようで、対談後には「弟にもこの話を聞かせたい」と語り、双子の絆を感じさせられました。12月には福岡国際マラソンに出場し、来年大阪で行われる世界陸上の切符を狙う松宮選手。ぜひご期待下さい。

今回の対談は、コニカミノルタプラザで行いました。

コニカミノルタプラザ

住所:〒160 東京都新宿区新宿3-26-11 新宿高野ビル4F

TEL:03-3225-5001

FAX:03-3225-0800

開館時間:10:30am~7:00pm (最終日は3:00pmまで)

休館日:年中無休(但し、特別休館日あり)

入場料:無料

交通機関: JR新宿東口より徒歩1分

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