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展示スケジュール
2013年4月の展示
大石芳野 写真展「福島 FUKUSHIMA 土と生きる」
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大石芳野 写真展「福島 FUKUSHIMA 土と生きる」

展示内容の詳細


作者コメント

東電福島第一原発の事故が起こってから私が福島を訪れたのは、1か月半余り過ぎた5月上旬でした。そのころの東京は節電で照明を落としていました。それだけに福島の街に煌々と灯りがついているのを見て、オヤ? こんなに明るくていいの・・・・・ああそうか、ここは東京電力ではなくて、東北電力なんだ、福島の人たちは使用もしていない原発にやられたんだ・・・と思いました。今でもそのことを重く感じています。
この1年半、あちらこちらを訪ね多くの人たちにお会いして、福島の人たちはとても花が好きなんだと感激しました。花を愛でるということは、気持ちが優しいということに他なりません。そして花々ばかりか、田や畑、森も大切にしています。
丹念に作物を栽培し、畜産業にも精を出す。太陽を上手に生かし、土と水、風を工夫する。ところが突然、ふるさとは放射能に汚染されてしまいました。それでも祖先から受け継いだ土地を守ろうとする必死の思いが伝わってきます。被災し、ふるさとを奪われた人びとが見舞われた理不尽なこうした事態に胸がえぐられる思いです。一人ひとりと向き合いながら、土地のこと、歴史的なこと、そして将来の見通し、家族や若者、子どもたち、まだ生まれていない子どもたち・・・と、あれこれ考えると、何という不条理なことがふりかかったのかと暗澹となります。
私たちはだれもが土と共に生きています。土がなければ人類の存続さえもかなり難しくなるでしょう。そして、結局は土へと返っていきます。なかでも農に携わる人たちにとっての土は、生きる原点そのものです。半永久的な核に汚染された大地は、余程科学が発達しない限り、私たちの人生よりも長い間にわたって放射性物質を消すことができないでしょう。
染みついた放射能にあらがい格闘を続ける福島の人たちと問題を共有し合うことの大切さを、今、改めて思います。
福島の人たちが、心置きなく花に気持ちを寄せられる時が来ることを願っています。

作者プロフィール

大石芳野(おおいし・よしの)

東京都出身。写真家。
日本大学芸術学部写真学科を卒業後、ドキュメンタリー写真に携わり今日に至る。戦争や内乱、急速な社会の変容によって傷つけられ苦悩しながらも逞しく生きる人びとの姿をカメラとペンで追っている。
2001年土門拳賞(『ベトナム 凜と』)、2007年エイボン女性大賞、同年紫綬褒章ほか。

主要著書

『無告の民 カンボジアの証言』(岩波書店 1981年、1982年日本写真協会年度賞)
『パプア人』(平凡社 1981年)
『ワニの民 メラネシア芸術の人びと』(冬樹社 1983年)
『隠岐の国』(くもん出版 1984年)
『沖縄に活きる』(用美社 1986年)
『夜と霧をこえて』(日本放送出版協会 1988年)
『夜と霧は今』(用美社 1988年、1989年日本写真協会年度賞)
『あの日、ベトナムに枯葉剤がふった』(くもん出版 1992 年)
『カンボジア苦界転生』(講談社 1993年、1994年日本ジャーナリスト会議奨励賞)
『HIROSHIMA 半世紀の肖像』(角川書店 1995年)
『小さな草に』(朝日新聞社 1997年)
『沖縄 若夏の記憶』(岩波書店 1997年)
『ベトナム 凜と』(講談社 2000年)
『コソボ 破壊の果てに』(講談社 2002年)
『アフガニスタン 戦禍を生きぬく』(藤原書店 2003年)
『コソボ 絶望の淵から明日へ』(岩波書店 2004年)
『子ども 戦世のなかで』(藤原書店 2005年)
『魂との出会い』(鶴見和子と共著 藤原書店 2007年)
『黒川能の里 庄内にいだかれて』(清流出版 2008年)
『〈不発弾〉と生きる 祈りを織る ラオス』(藤原書店 2008年)
『それでも笑みを』(清流出版 2011年)

展示作品

カラープリント A3ノビ 約40点


アクセス

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