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コニカミノルタプラザ
展示スケジュール
2012年8月の展示
大木 茂写真展「汽罐車 ~よみがえる鉄路の記憶1963-72~」
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大木 茂写真展「汽罐車 ~よみがえる鉄路の記憶1963-72~」

展示内容の詳細


作者コメント

ついこの間のような気がするのだが、もう40年近く経ってしまった。
「汽罐」とはお湯を沸かすボイラーのこと。鉄道の創成期には列車を牽引する動力車は汽罐車、つまり蒸気機関車しかなかった。昭和の初めまで一般的に使われていた「ボイラー車」という素朴な名称はその生い立ちをうまく表現してはいまいか。
蒸気機関車とはなんとも不思議なものだ。本来は垂直に設置するボイラーを横倒しにして車輪をつけて走らせてしまう。ずいぶんと無理をしてでき上がった機械なのだが、汗と涙と時には血を流して先人たちは苦労し工夫して使いこなしてきた。そして注ぎ込まれた愛情が大きかっただけに「人間に一番近い機械」とまで言われるようになった。
しかし、非効率的な機械は淘汰されてしまう。無駄を省き安く大量に生産され、大量に消費される社会が生まれてきた。求められるのは目先が利き上手に立ち回れる人々だ。駆逐されたのは蒸気機関車だけではなく、愚直ではあるが真面目に生きてきた人々も生活も、進歩効率化の名の下に箒で掃き捨てられるように片隅に追いやられてしまった。
僕にとって蒸気機関車とは、使い捨て物質文明に潰されてしまった人々の、優しい心根へのオマージではないかと、今考えている。
人々の生活を運んでいた蒸気機関車が現役を退いてから今年で37年。大震災、原発事故を経験して、「ついこの間の」生き様にも思いをはせてみてはいかがだろうか。
昨春刊行した写真集を再構成しました。モノクロネガをスキャナーで読み込んだデジタルデータを調整して仕上げました。出力はインクジェットプリンターを使い、バライタプリントにも負けない高質なものを目指しました。古いネガを現代の技術でよみがえらせ、大きなプリントで見ていただこうと思っています。

作者プロフィール

大木 茂(おおき・しげる)

1947年東京都生まれ。1972年早稲田大学理工学部卒業。
学生時代に汽車を追いかけて写真を撮り歩くうちに、旅と見知らぬ人との出会いが面白くなり、写真撮影を職業とするようになった。
主に“良き時代”の一般誌のグラビアなどで仕事をする。鉄道、自動車、旅雑誌等の専門誌の取材を経験し、映画のスティル写真も担当。幅広いジャンルでの撮影をしている。
2001年、銀塩フィルムを捨て、デジタル技術の可能性に懸ける決意をする。
日本写真家協会・JPS会員


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