前夜、会場周辺に自然と集まった人たちは空を見上げ続けていた。
2010年5月1日、上海万博は開幕した。242の国・国際機関が参加する祭典が、GDP(国内総生産)を世界2位へと躍進させようとする中国経済の象徴の街、上海を照らし出す。街の表層に経済的指標に絶対的価値を見出した時代を感じとる。この国のシンボリックな光景に人々はどんな感情を持ちえるのだろうか。
「隣国」に対する感情ほど独特なものは無いかもしれない。中国が日本とその地位(GDP)を逆転させようとするとき、それは顕在化する。私はステレオタイプな日本人による中国観に身を委ねたり、抵抗したりしながら万博開幕前後の2週間、上海でシャッターを切った。そこには上海万博開幕が迫るなか、「EXPO‘70」の回顧映像を大阪で見続けたことが多大に影響している。「Re:」は電子メールの返信を表す記号。「Re:Shanghai」は日本人たる私から上海への返事。
これまで中東において爆弾被害児童やイラク難民をジャーナリスティックに撮影してきた私が、今回はじめて主観によるドキュメントの成立を試みた作品でもある。
URL http://www.tomofuminakano.com/ (別ウィンドウで表示されます)
| 1978年 | 兵庫県生まれ |
|---|---|
| 2002年 | 近畿大学法学部卒業 |
| 2007年 | MIO写真奨励賞・審査員特別賞「クラスター爆弾の子供たち」 |
| 2008年 | 個展「Little Baghdad」エイトワン・ラボギャラリー(大阪) 新聞社を経て、EPA通信社(European Pressphoto Agency)所属。同社を通じ、ニューヨーク・タイムズ、ガーディアンなど世界各国の新聞、ニュースメディアに掲載。フォトグラフィー・マガジン「81LAB.」(エイトワン・ラボ)参加。フリーランスとしてドキュメンタリー写真、広告写真も手がける。 |
カラープリント A3ノビ 約35点
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