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横井健治 写真展

展示内容の詳細


作者の撮影ノートより

新たな試み

きっかけはある街への移動中に車窓から外をぼんやりと眺めているときのことでした。人々がある場所を目指して集まってきていることに気が付きました。それは人だかりのできていた村の一角を通り過ぎるまでは乗っていた車が同じ方向に向かう人たちをどんどん追い越していき、そこを過ぎると今度は向こうからこちらに続々とやってくる人の流れからなんとなく分かったのです。その日は火曜日。ただの平日でしかないその日がその村でバザールが開かれる日だと、用事を済ませてその村に戻ってきてバザールを散策しながら村の人に聞いて分かりました。バザールは日曜日に開かれるもの、確かに多くのガイドブックに紹介されている大きなバザールはたいてい日曜日に開かれています。しかしそこで出会ったように、大きなバザールが開かれる街の周辺には毎日のようにどこかで小さなバザールが開かれていたのです。農村バザールをたずねる旅がそうして始まりました。

最も印象に残ったこと

農村バザールを撮影しながら歩いているとテレビの撮影と勘違いされることがよくあります。農村バザールではカメラを抱えた存在はとても珍しく、ニュースの取材ぐらいでしかバザールを撮影するのを見かけないからでしょうか。そうしていきなり「その番組はいつ何処で放映されるのか」を矢継ぎ早に問いかけると、こちらの返答を待つこともなく、ウルムチや果ては首都北京のテレビに明日には出てしまうなあ、なんて周りの人たちと言い合って笑っているなんてことになったりします。そんなときは日本からバザールを見に来た旅行者だと、日本の人たちにここの暮らしぶりを伝えるために撮影をしていると答えます。そんなやりとりで忘れられないのが、あるバザールでとても真剣に自分が抱えている問題を誰かに伝えてくれないかと訴えかけてきた人のことです。ただ一旅行者が何かをできるはずもなく、ただ熱心に語る彼の話を真摯に耳を傾けて受け止めるしかありませんでした。

今後の作品制作について

今回は主に中国新疆ウイグル自治区の西端カシュガル近郊の農村バザールについて取り上げました。これからのテーマとしましては、ずっと追い続けている中国領としての中央アジアというこの地域についてさらに迫っていきたいと考えています。旧ソ連だったウズベキスタンをはじめとする他の中央アジア諸国との関係性や、中華というまったくの異文化からの影響などの面からも表現していくことを目指しています。新疆ウイグル自治区という多数の民族が暮らすこの地の多様性を、日々の暮らしや踊りや歌など文化的にも捉えていくことにより深く理解をした上で撮影をしていくつもりです。そうして写真として形に残していくことが、ぼくに唯一できるこの地域に暮らす人たちへの貢献だと思っているからです。

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