コニカミノルタプラザでは、地球がもつ自然環境の素晴らしさとその大切さを伝える企画展を定期的に開催しています。今回は写真家・野町和嘉氏が長期取材をしたタッシリ・ナジェール先史壁画をご紹介します。タッシリ・ナジェールは世界遺産にも登録されている貴重な文化遺産です。
サハラ約8000年の変遷を辿ることのできる壁画は、環境・歴史・文化と、どれにおいても人類が残した貴重な財産でもあります。砂漠のランドスケープなども含む圧倒的な大自然のなかで写し撮られた作品からは、時代を超え守られてきた神秘なエネルギーを感じとっていただけることでしょう。
サハラ砂漠の最奥地、アルジェリアとリビアの国境地帯にタッシリ・ナジェールと呼ばれる山脈が横たわっている。タッシリ・ナジェールとは、トゥアレグ族の言葉で、「川のある台地」を意味する。台地上はどこまで行っても岩盤むきだしの乾きの極地であるが、太古の時代に満々と水をたたえていた、深いワディ(涸河)が何本も走っている。
さらに台地上には、高さ20メートル前後の尖塔のような山塊があちこちに聳えている。岩の基部は水によって深く抉られており、それらの岩陰は、古代人にとって格好の住み処であった。
人々はその岩陰におびただしい数の絵を残してきた。かつてサハラが緑におおわれていた時代に住んだ狩猟民(紀元前約7000年~約3500年)、その後に移り住んできた牛牧民たち(紀元前約5000年~約2000年)。さらに乾燥化が進んで、馬が登場した時代(紀元前約2000年~約300年)からラクダの時代(紀元前約300年~紀元約400年)へと、約8000年にわたって、環境の変化に応じて移り住んできた様々な人種によって描き続けられてきた。絵のモチーフは、祭儀場面、神と思われる巨大な人物、おびただしい数の牛たち、戦闘場面、狩猟、野生動物、二頭の馬が牽く戦車など、日常のあらゆる情景に及ぶ。現在は乾きの極地と化し、熱風に砂が舞うばかりの死の沈黙が支配する岩陰に、サハラ8000年の変遷を辿ることの出来るおびただしい壁画が息づいているのである。
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カラープリント 1300×930、950×700他 約56点
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