62年前の冬。ばあちゃんは花嫁衣装に身を包み、お月様が照らす道を牛車に揺られてお嫁に来ました。
じいちゃんと共に農業一筋で、戦後の混乱を生き抜きました。85歳になる今日も青い空の下、白猫のふくまると畑を耕しています。
野菜の種が芽を出せば、『大きくなれよ~』と声をかけ、お日様には『ありがとう』と感謝を忘れません。ばあちゃんの畑は虫や鳥がダンスして、毎日がパレードです。辛い事があれば『口笛吹けば風が吹く』と風に乗せて大空へ吹き飛ばします。
ばあちゃんの姿は私にこう教えてくれます。
人は自然の中で日々死に向かって生きている。かけがえのない大切な何かを失っても、どんな嵐がやってきても、幸せが溢れても、この日々はもう二度と無い一時一日、動じずにお日様の下を生きる事が出来れば、すべてが好日なのだという事を。
ばあちゃんは今日も、命という大輪の花を咲かせて私に見せてくれます。
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| 1981年 | 千葉県生まれ |
|---|---|
| 2002年 | 日本写真芸術専門学校報道科卒業 樋口健二氏に師事 |
| 2004年 | 写真展コニカミノルタ フォト・プレミオ「最後の海女」 |
| 2005年 | 名取洋之助写真賞奨励賞受賞 コレクション 清里フォトアートミュージアム |
モノクロプリント 全紙・半切 A1 約60点
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