かつてスターと呼ばれる人たちが各界にいて輝いている時代がありました。日本のシャンソン界にも昭和40年~昭和50年代にかけて活躍し、女王と呼ばれた越路吹雪がいました。
その舞台、プライベートを14年にわたり見つめ続け、撮り続けた松本徳彦の越路吹雪のすべてというべき写真展です。その写真は色あせず、今でも写真から越路吹雪の歌声、躍動、息づかいが聞こえ、華麗なるステージを再現してくれます。シャンソンブームといわれる昨今ですが、いまなお輝きを失わない越路吹雪の魅力に触れていただきたいと思います。
「愛の讃歌」「サン・トワ・マミー」「ラストダンスは私に」などのヒット曲を歌う越路吹雪さんの表情は、実に千変万化である。メランコリックなもの、コミカルなもの、センチメンタルなもの、そしてドラマチックなものと見事に演じ分け、その迫真の歌唱と演技に観客は陶酔する。人生の喜び、悲哀を歌というよりもドラマを演じるかのような表現に魅了される。
その一方で越路さんの魅力はエレガンスという一語につきる。イブ・サンローランやニナ・リッチの華麗な衣装を巧みに着こなし、気品と優美さを備えたパーソナリティは、まさに永遠そのものである。
没後28年たった今もなお、燦然と輝く越路さんの魅力は何か、14年間にわたって撮り続けてきた私の写真から感じ取っていただけたら幸いです。
| 1936年 | 尾道市に生まれる。 |
|---|---|
| 1958年 | 日本大学芸術学部写真学科を卒業。主婦と生活社に入社(1957年)。 |
| 1963年 | フリーランスとなる。週・月刊誌、PR誌の撮影。日生劇場、劇団四季専属として舞台写真撮影。来日する海外舞台芸術家を撮影。写真史の執筆、写真史展の企画・編纂を行う。 写真美術館の設立と作品の収集、運営委員として活動。 九州産業大学・大学院をはじめ東京工芸大学などで写真史を講義。 現在、社団法人日本写真家協会専務理事、社団法人日本写真協会常務理事、有限責任中間法人日本写真著作権協会専務理事、全日本写真連盟関東本部委員、独立行政法人東京国立近代美術館評議員、清里フォトアートミュージアム運営委員など。 |
| 写真集「水谷八重子 1974~1979」(平凡社 1980年) |
| 「カメラを始める人のために」(池田書店 1984年) |
| 「昭和をとらえた写真家の眼」(朝日新聞社 1989年) |
| 「写真家のコンタクト探検」(平凡社 1996年) |
| 「モノクローム写真の魅力」(新潮社 1998年共著) |
| 「日本の美術館と写真コレクション」(淡交社 2002年) |
| 写真集「越路吹雪 愛の讃歌」(淡交社 2003年) |
| 「世界の舞台芸術家 1955~1972」(ニコンサロン/新宿・銀座 1972年) |
| 「水谷八重子 舞台とその素顔」(ニコンサロン/新宿・大阪 1978年) |
| 「越路吹雪 華麗なる世界」(ニコンサロン/新宿・大阪・銀座 1981年) |
| 「ヨーロッパところどころ」(コニカフォトギャラリー/新宿・名古屋・福岡 1990年) |
| 「マルセル・マルソー」(コニカフォトギャラリー/大阪・名古屋・福岡 1990年) |
| 「光と色の戯れ・ヴェネツィア」(ペンタックスフォーラム/新宿・大阪 1993年) |
| 「日生劇場の演劇 1964~1971」(JCIIフォトサロン 1995年) |
| 「越路吹雪讃歌」(新宿パークタワーギャラリー 1999年) |
| 松本徳彦舞台写真集成「世界の舞台芸術家」(銀座ニコンサロン 2000年) |
| 「劇場都市 ヴェネツィア」(新宿パークタワーギャラリー 2001年) |
| 「ようこそ劇場へ」(コニカプラザ 2001年) |
| 「越路吹雪の世界展」(日本橋三越本店 2002年) |
| 「水谷八重子 二代の貌」(ポートレートギャラリー 2004年) |
主催:コニカミノルタプラザ
協力:株式会社 内藤音楽事務所
カラープリント 約50点(等身大5点、全倍20点、全紙25点)
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