
乳がんは、乳房にある乳腺(母乳を作る器官と母乳を運ぶ管)に発生する悪性腫瘍です。初期には痛みや体調の悪化などの症状がほとんどありません。でも、乳がんは、自分で見つけることができる可能性が高いがんです。また、早期に発見すれば治る率が高いがんでもあるのです。
現在、日本人女性の乳がん患者は急増しています。1996年には、がんにかかる女性全体の中で、乳がんになる人は胃がんを抜いて第1位になりました。2005年には乳がんと診断された患者数は5万人を超え、女性が一生の間に乳がんになる確率は16人に一人とされています。しかも、死亡数も年々増えているのです。
(出典:国立がん研究センターがん対策情報センター)
| 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 女性 | 乳房※1(18%) | 胃(13%) | 結腸(11%)※2 | 肺(9%) | 子宮※1(9%) |
| 男性 | 胃(20%) | 肺(15%) | 前立腺(11%) | 結腸(9%)※3 | 肝臓(7%) |
※1 乳房と子宮頚部は上皮内がんを含む
※2 直腸と合わせた大腸は16%で2位
※3 直腸と合わせた大腸は16%で2位
日本で乳がんにかかる人が多いのは、40~50代の女性。最もリスクが高いのは50歳前後ですが、20代でも発症が認められています。出産経験のない方や初潮年齢が早かった方、閉経年齢が遅かった方がなりやすいといわれていますが、出産経験があっても、また、閉経後でも乳がんになる場合があります。年代にかかわらず、乳がんの危険性を認識したいものです。
乳がんは早期発見であるほど治癒率が高い病気。2センチ以下のしこりで、リンパ節への転移がない状態であれば約90%の人が10年生存している、つまりほぼ完治しているという結果が出ています。また、がんが小さいうちに発見できれば、女性にとって大切な乳房を温存できます。早期発見につなげるためにもセルフチェックや定期検診を心がけましょう。