
まるで水の中の落し物を探(さが)すように、首を左右にふりながらエサをつかまえるクロツラヘラサギ。冬を過(す)ごす場所が工場や畑になってしまい、数が少なくなっているんだよ。


全長:74cm
広げた翼(つばさ):約(やく)110cm
(出典(しゅってん):動物世界遺産(いさん) レッド・データ・アニマルズ 講談社(こうだんしゃ))

朝鮮(ちょうせん)半島や中国、日本の海辺(うみべ)や干潟(ひがた)にいるよ。
浅(あさ)い海や干潟(ひがた)にくちばしを入れ、魚やカニ、エビなどをつかまえて食べるよ。
クロツラヘラサギはわたり鳥。夏は朝鮮(ちょうせん)半島などで子どもを育て、冬になるともう少し暖(あたた)かい台湾(たいわん)や日本に移動(いどう)するよ。
冬を過(す)ごす場所が工場や畑になってしまった・・・
ヘラサギの仲間(なかま)は、おもしろいエサの探(さが)し方をする。浅(あさ)い海や干潟(ひがた)に平べったいくちばしを入れたまま、歩きながら左右に首をふる。その姿(すがた)は、まるで水中の落し物を探(さが)しているかのよう。そんなヘラサギのなかで、今もっとも数が少ないのがクロツラヘラサギだ。クロツラヘラサギはわたり鳥で、冬を過(す)ごす場所が工場や畑に変(か)わったことで、なかなか姿(すがた)が見られない、めずらしい鳥になってしまった。

残(のこ)された場所に集まるのは、とても危険(きけん)!
さらに心配なのが、冬を過(す)ごす場所が減(へ)ると、残(のこ)された場所に多くのクロツラヘラサギが集まってしまうこと。これは数が少ない生き物にとって、とても危険(きけん)なことなのだ。もし集まった場所に何か問題が起きれば、たちまち絶滅(ぜつめつ)のピンチになってしまう。実際(じっさい)に2002~2003年、冬を台湾(たいわん)で過(す)ごしていたクロツラヘラサギの群(む)れが、ボツリヌスという菌(きん)の中毒(ちゅうどく)にかかり、73羽が命を落としてしまった。