
かつてアメリカにはリョコウバトという鳥がたくさんいて、巨大(きょだい)な群(む)れが空をうめつくすほどだった。でも狩猟(しゅりょう)によって20世紀(せいき)初頭(しょとう)には野生から姿(すがた)を消し、とうとう動物園(どうぶつえん)の最後の一羽も死んでしまった。このように受けつがれてきた命がとだえてしまうことを「絶滅(ぜつめつ)」というんだ。

リョコウバトは、18世紀(せいき)には全世界の人口よりも数が多い鳥だった。
「絶滅危惧種(ぜつめつきぐしゅ)」とは、絶滅(ぜつめつ)のおそれのある生き物のこと。IUCN(国際自然保護連合(こくさいしぜんほごれんごう))が調べた約(やく)4万7千種(せんしゅ)の動物や植物のうち、絶滅(ぜつめつ)しそうな種(しゅ)はなんと1万7千以上! ほ乳類(にゅうるい)では5種(しゅ)に1種(しゅ)、両生類(りょうせいるい)はなんと3種(しゅ)に1種(しゅ)が絶滅(ぜつめつ)のピンチなのだ。※



※数字はすべて2009年度(ねんど)版(ばん)のIUCNレッドリストから

IUCNは世界的(てき)な自然保護機関(しぜんほごきかん)で、絶滅危惧種(ぜつめつきぐしゅ)を調査(ちょうさ)した「レッドリスト」を発表している。「絶滅危惧動物図鑑(ぜつめつきぐどうぶつずかん)~みんなで守ろうぼくらのなかま」もIUCNの分類(ぶんるい)にもとづいて、絶滅危惧種(ぜつめつきぐしゅ)の動物を取り上げているんだ。
絶滅(ぜつめつ)のピンチから動物をまもるのはなぜだろう? かわいそうだから?
もちろん動物たちの尊(とうと)い命を思いやる気持ちはとても大切。でも、ほかにも保護(ほご)すべき理由があるんだ。
たとえば植物は、わたしたちの呼吸(こきゅう)に必要(ひつよう)な酸素(さんそ)を作りだしている。その植物の命は、昆虫(こんちゅう)が花粉(かふん)を運んだり、動物の死がいが栄養(えいよう)になったりして育まれている。つまり、地球上にはたくさんの種類(しゅるい)の生き物がいて、お互(たが)いにつながり合って生きている。これを「生物多様性」と呼(よ)ぶんだ。動物やそのほかの生き物の絶滅(ぜつめつ)によって、こうした命のつながりがなくなると、わたしたちも生きていけなくなるのだ。

地球はいろいろな種類(しゅるい)の生き物のつながりで、奇跡的(きせきてき)に成(な)り立っているんだ。
恐竜(きょうりゅう)がいなくなったように、生き物の絶滅(ぜつめつ)は自然のなりゆきでもある。しかし、一年間で4万種(まんしゅ)ともいわれる絶滅(ぜつめつ)のスピードは過去(かこ)とは比(くら)べものにならない。しかもその理由のほとんどが人間の活動によるものなのだ。

絶滅(ぜつめつ)しそうな理由のほとんどが人間の活動によるもの。そう聞くと、動物たちを苦しめている活動をすべてストップしようと考えるかもしれない。でも、わたしたちの暮(く)らしには農業も工業も必要(ひつよう)で、石器(せっき)時代のような生活には戻(もど)れない。石器(せっき)時代とも20世紀(せいき)ともちがう、人間と動物たちがともに生きる新しい世界を目指すべきなのだ。
人間と動物がともに生きるために、今できることは何か? まずは、絶滅(ぜつめつ)しそうな動物について考え、知ること。そして学んだことを生かし、動物の保護(ほご)につながる行動を起こしてみよう。紙のむだづかいをなくすのも、森をまもるための立派(りっぱ)な取り組み。買い物ひとつでも、環境(かんきょう)にやさしい製品(せいひん)を選(えら)ぶなど、今日からスタートできることは意外(いがい)と多いのだ。
コニカミノルタはグループ全体で環境(かんきょう)へのさまざまな取り組みをしているよ。
