NASAから要請されて製造した「ミノルタスペースメーター」がアポロ8号に搭載されたのは、1968年。過酷な条件を想定して設計された光の測定器は、宇宙開拓というミッションにおいて確かな値を提供し、アポロプロジェクトに貢献しました。
測定器誕生から50余年、私たちは光センサー、光学・分光技術、校正補正技術を向上させ、産業用計測機器として応用。今日では世界中のデザイン・研究開発部門から生産現場まで幅広い分野で光・色を測るために使用されています。

製品づくりのプロセスでいかに作業ミスをなくしていくか。コニカミノルタは、この命題に真正面から取り組んでいます。その着眼点のひとつが5Sの徹底。不必要なものは徹底して整理する。使用する部品は細かく整頓する。つねに作業しやすく清掃し、清潔な生産環境を保つ。そして、生産現場でコミュニケーションを密にとり、よりよい改善方法を探っていく。
オートメーション化できる部分と人間の目で行う部分を分けた生産プロセスは、パーツの組み立てを効率的かつ正確にしています。

• 製品に使用するパーツは、用途に合わせて誰もが識別できるよう種類ごとに分けて保管。
• 工場内では各生産プロセスをモニターで見える化。全員が共有することで生産性を高めます。
• 生産プロセス別に必要なパーツを棚からピックアップ。正確で効率のよい作業ができます。

私たちが大切にしていることのひとつに、お客様にお届けする製品のトレーサビリティを維持することがあります。私たちは製品の測定信頼性を高めるために、妥協を許さない“ものづくり”によって国家標準につながる測定値を作り込んでいるのです。校正に使用する標準器には自社製品を用いて 色および光 の測定値をチェックしています。光の校正技術は国際規格であるISO17025に基づき、校正試験所としての認定を得ています。高水準の校正技術、それもまた私たちならではの技術力です。

• 拡散反射率などの測定に用いる部品は自社開発の装置で塗装。高品質を追求しています。
• 国内生産工場はISO9001を取得。高品質な製品やサービスを一貫して提供しています。
• 測定器の信頼性をカラータイルでチェック。経験豊富な作業員が校正を行います。

お客様にできるだけ長くお使いいただく製品は、高い堅牢性を持つものでなくてはなりません。そのために私たちは工場からお客様の手元に届くまでを想定し、その後の使用環境も考えた数多くの試験を行っています。輸送時の衝撃に耐える試験、振動に耐える試験、温度や湿度といった環境への対応試験、転倒試験、耐久試験…。これらの試験の結果やお客様の声、修理担当者の声などを製品設計にフィードバックし、より堅牢な製品づくりへと反映させるのです。

• 修理やメンテナンスは専門部署で行い、品質管理を徹底するために情報が共有されます。
• 世界各地での使用を想定し、高温、低温、湿度の高い状態など、環境試験を繰り返し行います。
• 修理データや試験の結果を設計にフィードバック。ここから信頼性の高い製品が生まれます。

私たちの製品は、暑さ・寒さなど環境が異なる地域でも確かな測定値を提供します。現在では、日本・アメリカ・ドイツ・シンガポール・中国・韓国・台湾をはじめとする世界25カ国にネットワークが広がり、世界中のお客様の近くでサービスを展開しています。拠点が各地にあることで、修理やメンテナンスにかかる期間が短縮され、部品の調達や校正作業も各地で行うことが可能です。今後もお客様に満足いただけるサービスを提供するためにネットワークをさらに充実させていきます。