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CRシステムでは、各種の画像処理が可能ですが既存の処理の概略を示すと下記の内容となります。
Fig1 HF処理(胸部)の例
コニカミノルタでは、従来からの周波数処理のバージョンアップとなる多重解像度分解による周波数処理を【ハイブリッド処理】としてHF/HE処理を標準搭載して、ご利用いただいております。また、これまでのCRにおける強調処理は、画像の濃度(濃さ)の見えにくいところを補正する。画像のシャープさを強調する2点を行ってきました。
前ページにおいて今までの画像処理の概略を説明してきましたが、画像のざらつき(ノイズ)を改善する画像処理が新しくデビューいたします。
HS処理では、画像本来のノイズを低減する画像処理です。
ハイブリッド処理の技術を発展させたものであり、画像の粒状性を向上させると同時に、その画像内でのコントラストとノイズのバランスの最適化を可能にする処理です。
ハイブリッド処理の「多重解像度分解」過程においてエッジ成分を認識した上で、非エッジ(ノイズ)成分の応答を下げることにより画像の粒状性を向上させています。それでは、ノイズを抑制して粒状性が向上する内容について、ご説明いたしましょう。
具体的な処理の内容に入る前に、粒状性を改善する方法について考えてみましょう。
ハイブリッド処理HE・HF処理で使用されてきた多重解像度分解による周波数処理は、画像内の構造物細かさ(周波数)に応じて強調ができる内容でしたが、HS処理は画像内の細かいノイズを選択的に減少させて粒状性向上させます。
具体的には図(Fig 2)のように元画像から非鮮鋭画像を引くとエッジ部分のみの画像を得ることができます。この時にぼかし度合いを変えて同様の引き算を行うと細かさのちがうエッジ画像を得ることが可能となります。この細かさのちがうエッジ画像を取り出すことを多重解像度分解と言います。最近のCRなどの画像処理においてはもっとも基本となる部分で、各種の処理において使用されています。
コニカミノルタでは、この多重解像度分解を使用した処理を『ハイブリッド処理』として搭載しています。
Fig 2
人の体を写したレントゲン写真ではさまざまな細かさの構造物の集合で画像が形成されているため、各細かさに(多重解像度)分けてエッジ部分を抽出しておき、必要に応じて元画像に加えたり、引いたりすると非常に見やすい画像に加工することができます。
前項目で説明した多重解像度分解を使用したハイブリッド処理のルーチン処理に下記のの3つの処理が加わり、画像のざらつきにあたる粒状性を改善しています。
『エッジ成分を保持しつつ、ノイズ成分のみを平滑化』
構造成分をエッジ構造と認識し、選択的平滑化を施すことにより構造成分を維持したままノイズ成分を低減した信号を得る。
前項目で説明した多重解像度分解を使用したハイブリッド処理のルーチン処理に下記のの3つの処理が加わり、画像のざらつきにあたる粒状性を改善しています。
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