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業務変革を生むオフィスデザイン

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業務変革を生むオフィスデザイン ~連載コラム:オフィス最適化のポイント~

Vol.10
より快適なオフィス環境へ。音と距離の関係を探る(後編)

「距離」を意識した現状のオフィスレイアウト

コミュニケーションスペースでの会話をはじめとする様々な「音」問題。プロジェクトチームは、改めてフロア全体のレイアウトを検証することにした。

従来、オフィスレイアウトのひとつのセオリーとして「距離」の基準は存在していた。ひとりのワーカーを基点とし、複合機などのサービスコーナー、打ち合わせコーナー、リフレッシュコーナー、収納キャビネットなどそれぞれの不便さを感じさせない最適距離感の追及である。


ワークポイントを基点にした行動距離


もちろん、プロジェクトチームもオフィス改善にあたって、こうしたセオリーを参考にしてフロアレイアウトを練り上げた。ワーカーからの最適距離(上図参照)については、とくに意識してレイアウトしている。

しかし、プランニングの段階で「距離」は考慮したが、「音」について意識することはなかった。

オフィスに最適な50dBをいかに実現するか

一般的にオフィスでは、50dB(デシベル)程度が望ましいと考えられている。ちなみに、情報機器が多く打鍵の音が響くオフィスでは約60dB、非常に騒がしいオフィスでは約70dBに達すると言われている。

音の大きさの例 音のレベル 人が感じる音の大きさ


それでは、いかに個人の執務スペースの「音」を50dBに抑えられるのだろうか?

  • パーティションなどで遮音する。
  • デジタル音響工学などを駆使し、逆位相音などで音を打ち消す。

など、いくつかの解決策は考えられる。
しかし、本来、自由に気軽に利用するものであるコミュニケーションスペースをパーティションで仕切る、あるいは執務スペースから遠ざけるといった対策は、オフィス改善の本来の目的に沿うものではない。
また、音響工学などのデバイスを使用する方法は、そのコストが大きな問題となるだろう。

また、「音」の感じ方は、ワーカー個人の状況や感情により、大きく異なるという点も見逃してはならない。単純にデシベルの数値で判断できるものではない。その点も考慮しなくてはならない。

「音」環境をコントロールし、より柔軟性のあるオフィスレイアウトを

今回プロジェクトチームは「オフィス改善にあたっては、距離だけでなく音にも留意すべき」という新たな認識を得た。
同時に「音の問題は、単にその大きさだけでなく、その質や受け取る人の状況によって感じ方が大きく異なる」ということも学んだ。
オフィスにおける音の問題は、非常にデリケートで難しいというのが実感だ。

プロジェクトチームでは、今後もオフィスにおける「音」と「距離」の問題に引き続き取り組んでいく。
「音」についてのワーカーの意識をより詳細に分析し、積極的に利用することで、各スペースのレイアウトはもちろん、複合機などのオフィス機器の設置にも、より柔軟性をもたせることができるのではないかと考えている。目に見えない音環境に着目することで、さらに効率よく快適なオフィス環境が構築できるはずだ。


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