
Vol.4
紙文書の削減と情報共有環境の構築(後編)
紙文書を従来の50%以下に削減
前編で紹介したペーパーストックレスの推進と新たなIT環境により、果たしてどの程度の紙文書が削減できたか?
結果、共有スペースにおいては、約370fm(ファイルメーター)から約196fmに、個人収納スペースではひとりあたり約2fmから0.8fmに紙文書を削減。いずれも50%近くの紙文書の削減に成功した。東京タワーほどもあった書類を、半分以下に減らすことができたのだ。

また、新たな紙文書=紙出力を削減するために、プロジェクトチームは企画部門のワークフローに最適なIT環境の整備にとりかかった。
文書管理サーバーを新たに設置し、スキャナーを活用した文書のデジタルデータ化を促進。社員は、入退出用カードを使えば、フロアのどのMFPでも、自分の設定によりスキャニングが可能になる個人パネル設定ソフト「PageScope My Panel Manager」を導入。プリントについては、入退出用カードを使えばフロアのMFPいずれからも手軽に出力できるユビキタスプリントシステム「bizmic PS Lite」を導入。認証システムを使用することでセキュリティー性を高めるとともに、コスト削減の意識づけを図ることにした。
ペーパーストックレスの推進と情報共有/活用環境の整備は着々と進行していった。もちろん、この結果はあくまでも途中経過。今後、文書のデジタル化をさらに徹底・推進することで、さらなる省スペース化と効率化を図ることが可能だ。
文具や書籍は見える化共有。すべてを効率よく収納
省スペース化を実現し、新たなエリアを設置する。そのための工夫は、ペーパーストックレスの推進と新たなIT環境だけではなかった。
そのひとつが文具の管理だ。今回、プロジェクトチームは、文具の共有という大胆な手法を取り入れた。
リサーチの結果、各社員が自分の机の引出しに所有しているものの、実際にはほとんど使われない文具が数多くあることが判明した。ならば、紙文書の削減・共有化が実現した今、文具も共有化することにしたのだ。
共有化する文具は、フロアの中央に専用キャビネット(MFPステーション)を設置し保管。MFPと隣り合わせのレイアウトを設けることで、文具やMFPを利用する社員がコミュニケーションを図れるよう工夫した。
さらに、ソフトウェアやカタログなどは、より省スペースな収納方法に改め、キャビネットに収納。部門ごとに管理していた書籍や、専門書はミーティングスペース、雑誌類はカジュアルコミュニケーションエリアになど、より効果的に活用できるよう見える化保管している。
大規模な紙文書削減など、大胆なオフィス改善案により社員に動揺を生むケースもあったが、その意義と効果を説明し、理解を得ることもプロジェクトチームの重要な役割といえるだろう。