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E-mail送信の使用環境を設定する

概要

E-mail送信は、本機で読込んだ原稿データを、E-mailの添付ファイルとして送信する機能です。

本機では、S/MIME やSSL/TLS などの暗号化や、POP before SMTP 認証などにも対応しており、セキュリティーへの対策もできます。

また、LDAPサーバーやActive Directoryなどのディレクトリサーバーでユーザーを管理している場合は、サーバーからメールアドレスを検索することもできます。

E-mail送信を使う場合は、次の手順で設定してください。

  1. 本機のIPアドレスの設定など、ネットワークに接続して使うための設定をする
    • 設定のしかたは、こちらをごらんください。
  2. E-mail送信の基本設定をする
    • 設定のしかたは、こちらをごらんください。
  3. お使いの環境に応じて、次のオプション設定をする
    目的参照先
    メールサーバーとSSL/TLSで通信したい
    E-mail送信時にSMTP認証を使いたい
    E-mail送信時にPOP before SMTP認証を使いたい
    S/MIMEでメールを暗号化し、デジタル署名を追加したい
    LDAPサーバーやActive Directoryを使ってメールアドレスを検索したい
参照
  • ユーザー認証を導入している場合は、ログインしたユーザー自身へ簡単にE-mail送信できる、Scan to Me機能を使えます。詳しくは、こちらをごらんください。

E-mail送信の基本設定をする

メールサーバー(SMTP)のアドレスと、管理者のメールアドレスを登録します。

  1. 管理者モードの[ネットワーク]-[E-mail設定]-[E-mail送信(SMTP)]で、次の設定をします。
    設定説明
    [E-mail送信設定]
    E-mailを送信するときは、チェックをつけます。
    初期値は[ON](チェックあり)です。
    [スキャン送信]
    スキャン送信を使うときは、[使用する]を選びます。
    初期値は[使用する]です。
    [SMTPサーバーアドレス]
    お使いのメールサーバー(SMTP)のアドレスを入力します。
    次のいずれかのフォーマットで入力します。
    • ホスト名の入力例:「host.example.com」
    • IPアドレス(IPv4)の入力例:「192.168.1.1」
    • IPアドレス(IPv6)の入力例:「fe80::220:6bff:fe10:2f16」
    [ポート番号]
    必要に応じて、メールサーバー(SMTP)のポート番号を変更します。
    通常はそのままお使いいただけます。
    初期値は[25]です。
    [接続タイムアウト]
    必要に応じて、メールサーバー(SMTP)との通信のタイムアウト時間を変更します。
    初期値は[60]秒です。
    [最大メールサイズ]
    お使いの環境で、送信メールのサイズを制限している場合は、[制限]を選びます。
    初期値は[無制限]です。
    [サーバー容量]
    [最大メールサイズ]で[制限]を選んだ場合は、添付ファイルを含めた、E-mailの最大サイズを入力します。
    ここで指定したサイズを超えたE-mailは、破棄されます。
    E-mailを分割するために[バイナリ分割]を設定した場合は、この設定は無効です。
    [バイナリ分割]
    E-mailを分割する場合はチェックをつけます。[分割メールサイズ]の容量に従ってE-mailを分割します。メールサーバー側で設定された最大容量を超えるE-mailを送信することがある場合に設定します。
    分割されたE-mailを読むには、受信するメールソフトに、分割されたE-mailの復元機能が必要です。復元機能がないメールソフトでは、分割されたE-mailを読めない可能性があります。
    初期値は[OFF](チェックなし)です。
    [分割メールサイズ]
    E-mailを分割するサイズを入力します。[バイナリ分割]を有効にした場合に設定します。
  2. 管理者モードの[環境設定]-[本体登録]で、[E-mailアドレス]に本機の管理者のメールアドレスを入力します(スペースを除く半角128文字以内)。
    • ここで入力したメールアドレスが、本機から送信するE-mailの発信元アドレス(Fromアドレス)となります。
参考
  • 発信元アドレスは、必要に応じて、E-mailの送信前にタッチパネルから変更できます。
  • ユーザー認証を導入している場合は、ログインしたユーザーのメールアドレスが、発信元アドレスとなります。

SSL/TLSで通信する

本機とメールサーバー(SMTP)との通信を、SSL/TLSで暗号化します。本機は、SMTP over SSLとStart TLSに対応しています。

お使いの環境で、メールサーバーとの通信をSSL/TLSで暗号化している場合に設定します。

管理者モードの[ネットワーク]-[E-mail設定]-[E-mail送信(SMTP)]で、次の設定をします。

設定説明
[SSL/TLS使用]
メールサーバー(SMTP)との通信の暗号化方法を選びます。
お使いの環境に合わせて、[SMTP over SSL]または[Start TLS]を選びます。
初期値は[使用しない]です。
[ポート番号]
[SSL/TLS使用]で[Start TLS]を選んだ場合に、必要に応じて、通信用のポート番号を変更します。
通常はそのままお使いいただけます。
初期値は[25]です。
[ポート番号(SSL)]
[SSL/TLS使用]で[SMTP over SSL]を選んだ場合に、必要に応じて、SSL通信用のポート番号を変更します。
通常はそのままお使いいただけます。
初期値は[465]です。
[証明書検証強度設定]
証明書の検証を行う場合は、検証する項目を選びます。
それぞれの項目で[確認する]を選ぶと、その項目について、証明書の検証を行います。
[有効期限]
証明書が有効期限内かどうかを確認します。
初期値は[確認する]です。
[CN]
証明書のCN(Common Name)が、サーバーのアドレスと一致しているかどうかを確認します。
初期値は[確認しない]です。
[鍵使用法]
証明書の発行者が承認した使用用途に沿って、証明書が使われているかどうかを確認します。
初期値は[確認しない]です。
[チェーン]
証明書のチェーン(証明書のパス)に問題がないかどうかを確認します。
チェーンの確認は、本機で管理している外部証明書を参照して行います。
初期値は[確認しない]です。
[失効確認]
証明書が失効していないかどうかを確認します。
証明書の失効確認は、以下の順番で行います。
  • OCSP(Online Certificate Status Protocol)サービス
  • CRL(Certificate Revocation List)
初期値は[確認しない]です。
参照
  • 管理者モードの[セキュリティ]-[証明書検証設定]で、証明書の検証を行うかどうかを設定します。初期設定では、証明書の検証を行います。詳しくは、こちらをごらんください。

SMTP認証を使う

お使いの環境で、E-mail送信時にSMTP認証を使っている場合に設定します。

SMTP認証を使うと、E-mail送信するときに、本機からユーザーIDとパスワードを送信して認証を行います。

SMTP認証を使うには、本機でSMTP認証を有効にします。あわせて、認証に必要な情報を入力します。

管理者モードの[ネットワーク]-[E-mail設定]-[E-mail送信(SMTP)]で、次の設定をします。

設定説明
[SMTP認証]
SMTP認証を使うときは、チェックをつけます。
SMTP認証の認証方式は、以下の認証方式の中で、お使いのメールサーバー(SMTP)が対応している最も強度が強いものが、自動で設定されます。
  • Digest-MD5
  • CRAM-MD5
  • PLAIN
  • LOGIN
初期値は[OFF](チェックなし)です。
[ユーザーID]
SMTP認証のユーザーIDを入力します(全角/半角64文字以内)。
[パスワード]
[ユーザーID]に入力したユーザー名のパスワードを入力します("を除く半角64文字以内)。
パスワードを入力(変更)する場合は、[パスワードを変更する]にチェックをつけてから、新しいパスワードを入力します。
[ドメイン名]
SMTP認証のドメイン名(realm)を入力します(半角253文字以内)。
SMTP認証の認証方式が、Digest-MD5の場合に設定します。
  • ドメイン(realm)が2つ以上存在する場合に、ドメイン名を入力します。
  • ドメイン(realm)が1つの場合は、入力は不要です。初期通信時にメールサーバー(SMTP)からドメイン名が通知され、そのドメイン名を使って自動的に通信します。
[認証設定]
SMTP認証と、本機のユーザー認証を連動させるかどうか選びます。本機でユーザー認証を導入している場合に設定します。
  • [ユーザー認証を使用]:本機の登録ユーザーのユーザー名とパスワードを、SMTP 認証の[ユーザーID ]と[パスワード]として使います。
  • [設定値を使用]:[ユーザーID]と[パスワード]で入力した値を使います。
初期値は[設定値を使用]です。

POP before SMTP認証を使う

お使いの環境で、E-mail送信時にPOP before SMTP認証を使っている場合に設定します。

POP before SMTP認証は、E-mailを送信する前に、メールサーバー(POP)でPOP認証を行い、認証に成功した場合のみE-mail送信の許可を与える、送信者認証機能です。

POP before SMTP認証を使うには、本機でPOP before SMTPを有効にします。あわせて、認証に使うメールサーバー(POP)への接続設定を行います。

  1. 管理者モードの[ネットワーク]-[E-mail設定]-[E-mail送信(SMTP)]で、次の設定をします。
    設定説明
    [POP before SMTP]
    POP before SMTPを使うときは、[使用する]を選びます。
    初期値は[使用しない]です。
    [POP before SMTP時間]
    必要に応じて、POP認証してからE-mail送信を開始するまでの待ち時間を変更します。
    お使いの環境によっては、POP認証後、E-mail送信が許可されるまでに時間がかかることがあります。その場合、設定時間が短すぎると、E-mailを送信できないことがあります。
    初期値は[5]秒です。
  2. 管理者モードの[ネットワーク]-[E-mail設定]-[E-mail受信(POP)]で、次の設定をします。
    設定説明
    [E-mail受信設定]
    POP before SMTPを使うときは、[使用する]を選びます。
    初期値は[使用する]です。
    [POPサーバーアドレス]
    お使いのメールサーバー(POP)のアドレスを入力します。
    次のいずれかのフォーマットで入力します。
    • ホスト名の入力例:「host.example.com」
    • IPアドレス(IPv4)の入力例:「192.168.1.1」
    • IPアドレス(IPv6)の入力例:「fe80::220:6bff:fe10:2f16」
    [ログイン名]
    メールサーバー(POP)でE-mail受信するときのログイン名を入力します(半角63文字以内)。
    [パスワード]
    [ログイン名]に入力したユーザー名のパスワードを入力します(半角15文字以内)。
    パスワードを入力(変更)する場合は、[パスワードを変更する]にチェックをつけてから、新しいパスワードを入力します。
    [接続タイムアウト]
    必要に応じて、メールサーバー(POP)との通信のタイムアウト時間を変更します。
    初期値は[30]秒です。
    [ポート番号]
    必要に応じて、メールサーバー(POP)のポート番号を変更します。
    通常はそのままお使いいただけます。
    初期値は[110]です。
  3. お使いの環境に応じて、POP over SSL、APOPの設定をします。管理者モードの[ネットワーク]-[E-mail設定]-[E-mail受信(POP)]で、次の設定をします。
    設定説明
    [APOP認証]
    お使いのメールサーバー(POP)でAPOPをお使いの場合は、[使用する]を選びます。
    初期値は[使用しない]です。
    [SSL/TLS使用]
    メールサーバー(POP)との通信をSSLで暗号化する場合は、チェックをつけます。
    初期値は[OFF](チェックなし)です。
    [ポート番号(SSL)]
    必要に応じて、SSL通信用のポート番号を変更します。
    通常はそのままお使いいただけます。
    初期値は[995]です。
    [証明書検証強度設定]
    証明書の検証を行う場合は、検証する項目を選びます。
    それぞれの項目で[確認する]を選択すると、その項目について、証明書の検証を行います。
    [有効期限]
    証明書が有効期限内かどうかを確認します。
    初期値は[確認する]です。
    [CN]
    証明書のCN(Common Name)が、サーバーのアドレスと一致しているかどうかを確認します。
    初期値は[確認しない]です。
    [鍵使用法]
    証明書の発行者が承認した使用用途に沿って、証明書が使われているかどうかを確認します。
    初期値は[確認しない]です。
    [チェーン]
    証明書のチェーン(証明書のパス)に問題がないかどうかを確認します。
    チェーンの確認は、本機で管理している外部証明書を参照して行います。
    初期値は[確認しない]です。
    [失効確認]
    証明書が失効していないかどうかを確認します。
    証明書の失効確認は、以下の順番で行います。
    • OCSP(Online Certificate Status Protocol)サービス
    • CRL(Certificate Revocation List)
    初期値は[確認しない]です。
参照
  • 管理者モードの[セキュリティ]-[証明書検証設定]で、証明書の検証を行うかどうかを設定します。初期設定では、証明書の検証を行います。詳しくは、こちらをごらんください。

S/MIMEを使う

S/MIMEは、E-mailの暗号化方式の一つです。E-mailの暗号化、デジタル署名の付加ができ、E-mailの盗聴や送信者のなりすましなどのリスクを回避できます。

S/MIMEを使うには、本機に証明書を登録します。また、本機でS/MIMEを有効にします。

  1. E-mailの暗号化に使う証明書を、E-mail送信の宛先に登録します。
    • 詳しくは、こちらをごらんください。
  2. デジタル署名としてE-mailに付加する本機の証明書を登録します。
    • 詳しくは、こちらをごらんください。
  3. 管理者モードの[ネットワーク]-[E-mail設定]-[S/MIME]で、次の設定をします。
    設定説明
    [S/MIME通信設定]
    S/MIMEを使うときは、[使用する]を選びます。
    [使用する]を選ぶには、本機の証明書のメールアドレスと管理者のメールアドレスが一致している必要があります。
    初期値は[使用しない]です。
    [デジタル署名]
    E-mail送信時にデジタル署名を付加する場合は、デジタル署名を付加する方法を選びます。
    • [常に署名する]:常にデジタル署名を付加します。E-mailを送信する前に特別な設定をしなくても、自動的にデジタル署名が付加されます。
    • [送信時に選択する]:デジタル署名を付加するかどうかを、E-mailを送信する前にユーザーに選ばせます。
    • [常に署名しない]:デジタル署名を付加しません。
    初期値は[常に署名しない]です。
    [デジタル署名形式]
    E-mail送信時にデジタル署名を付加する場合は、デジタル署名の形式を選びます。
    初期値は[SHA-1]です。
    [メール本文の暗号化種類]
    E-mailを暗号化する場合の暗号化方式を選びます。
    初期値は[3DES]です。
参考
  • S/MIME機能を使う場合は、管理者のメールアドレス(本機の証明書のメールアドレス)が発信元アドレスとなります。