コニカミノルタについて
カラー複合機では、現像ユニット、感光体、帯電器、クリーニングを一体交換できるイメージングユニットを搭載しています。このイメージングユニットはトナーボトルとは別体で構成されており、トナーボトル内のトナーを使いきった後でも、継続使用が可能なため、コニカミノルタではイメージングユニットの長寿命化に取り組んできました。
現像ユニットの循環攪拌系の見直し、帯電器の電極形状の変更、感光体ドラムのオーバーコート層の見直し、滑材含有トナーの採用、及びクリーニングブレードの変更により、2000年当初と比較して最新の機種は3倍以上のイメージングユニットの長寿命化を実現しました。この成果は、製品のライフサイクルの観点から、機械構成物の廃棄量の低減による地球環境の保全に貢献するものです。

図1:イメージングユニットの断面図
改良前の現像ユニットの寿命は、現像ユニット内部のストレスによってキャリアへのトナースペントやトナーへの荷電能力が低くなり、トナー飛散やかぶりが悪化することにより決まっていました。そのため現像ユニット内部のストレスの低減に取り組みました。
現像剤は、現像ユニット内の攪拌スクリューと供給スクリューにより、縦方向2軸に循環していますが、上下方向上側に構成されている供給スクリュー近傍に存在する現像剤の重量が下側に構成されている攪拌スクリュー近傍の現像剤にストレスを与えていました。その課題を解決するため、供給スクリューと攪拌スクリューの間に仕切り壁を入れた上で、スクリュー形状をチューニングすることで、縦2軸のスムーズな循環を成立させることができました。これにより、攪拌スクリュー近傍の現像剤は供給スクリュー近傍の現像剤からのストレスを受けることが少なくなり、攪拌スクリューのトルク低減を果たしました。加えて、小粒径トナー、キャリアの採用等により、現像器全体のトルクとしては約30%低減することができました。

図2:帯電器の鋸歯電極の改良前(左)改良後(右)
コニカミノルタのカラー複合機の帯電器は、鋸歯電極を用いています。鋸歯電極は感光体ドラム側に構成される鋭く尖った先端から放電が発生し、感光体ドラムを帯電させます。その放電により鋸歯電極先端に放電生成物による汚れが発生し、帯電ムラが悪化するといった現象がありました。放電生成物の発生量は帯電電流に依存するため、鋸歯の数を約2倍とし、鋸歯1本あたりに流れる電流を小さくすることによって、鋸歯先端への放電生成物による汚れの低減を図り、帯電ムラの悪化を減少させました。

図3:クリーニングブレードの長寿命化
感光体ドラムの長寿命化に対する課題として、感光層の磨耗が進行することで、必要な帯電性能が得られにくくなるといった課題がありました。その課題への対応として機械的強度が強いオーバーコート層(以下OCLと記す)を用いることで磨耗を減らし感光体ドラムの長寿命化を図りました。
クリーニングブレードの長寿命化に関しては、耐久に伴ってブレードエッジの磨耗が進行しクリーニング不良が発生するといった課題がありました。ブレードエッジの磨耗量を低減するため、使用するトナーの外添処方に滑材を使用しました。その滑材を、トナーを媒介として感光体ドラムに塗布することにより、感光体ドラムの表面エネルギーを下げ、それによって、感光体ドラムとクリーニングブレードの摩擦力を低減させ、ブレードエッジの磨耗量の低減を図りました。また、従来より磨耗しにくいクリーニングブレードを採用し、さらに磨耗量を低減することができました。図3は、約4万枚プリントした際のクリーニングブレードの磨耗幅の比較です。左が従来のトナー及び従来のクリーニングブレードを用いた場合、中央が上記のトナー及び従来のクリーニングブレードを用いた場合、右が現在採用しているトナー、クリーニングブレードとも上記の新技術を用いた場合で、磨耗幅が従来の半分以下となりました。